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V.S
「まったく。風邪でも引いたらどうするのよ」
赤信号で止まって隣を見ると、すやすやと穏やかな寝顔で眠るA。
後部座席に乗せていた毛布を手繰り寄せて、ふわりと被せてあげる。Aは少しだけ身動ぎをして、それから幸せそうに笑った。
その頬をつつくと『んぅ』と鼻にかかったような声が漏れる。思わず笑みを溢すと、眼前の信号が青へと切り替わるのが見えた。
Aから手を離して、目的のお店まで車を走らせる。
エペルからの情報通り、十数分でお店に着いてしまった。
「A、起きなさい。着いたわよ」
『……は……ぁい』
駐車場に車を止め、Aの身体を軽く揺する。薄く目を開けて、Aは寝起き特有のぼんやりとした声で返事をして、身体を起き上がらせた。
しばらく辺りを見渡して、それから嬉しそうに笑う。
そのふにゃりとした顔をぺちんと軽く叩くと、『ふぎゃ』と情けない声が上がった。
「ほら、ちゃんと起きなさい。アンタは人気女優なのよ」
『……ん、はぁい』
癖のついた髪を整えてやり、服についたシワを元に戻す。
Aは小さく頬を叩いて、それからしゃきっと目を開けた。
……この切り替えの速さは、正直見習いたいところがあるわね。
「……行くわよ」
車から降りて、助手席のドアを開けてあげる。Aは『ありがとう』と笑って綺麗な動作で車から降りた。
そのラーメン屋は、かなり繁盛している様子だった。駐車場に止まった車の数からも、その賑わいが見て取れるほど。
少し待たないといけないかしらね、なんて思いながらAの手を取る。するりと指を絡めると、Aの肩が跳ねた。
未だに初心な反応をする恋人に愛おしさを抱きつつ、手を引いてラーメン屋の入り口を潜った。
むわりとした熱気と、客たちが話す声。店員たちがバタバタと忙しなく動いていて、漂ってくる香りにお腹が小さく鳴った。
『……人、多いね。それだけ美味しいのかな？』
「そうなんじゃないかしら」
二人で会話しながら店内にあったウェイティングリストにさらさらと名前を書き込む。勿論、偽名だけど。
とは言っても、変装らしい変装はあまりしていないのでバレるのは時間の問題かもしれないが。
名前を呼ばれるまで座るところがないか見渡すと、一つだけ空いている席があったので、そこにAを座らせる。
アタシはその前に立って、しばらくの間とりとめのない会話を交わしていた。
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さ - 夢主に恋愛感情持ってるやついるの草ァ…カリムはともかくレオナとか絶対分かっててあげてるだろ。 (2022年6月6日 23時) (
レス) @page17 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
麗亜 - 犬って女の子も、good booyって言うらしいです。 (2022年1月10日 17時) (レス) @page18 id: 436e3086c5 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - 誕生日会……最高すぎません？……素晴らしすぎて終始微笑んでるんですけど。ほかの作品も順に見てるんですが、主様。天才脳をお持ちでは無いですか？最高楽しい幸せ癒しです！ (2020年11月28日 12時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
零夜(プロフ) - 鬱アニメ、某魔法少女！？！？まどマギですか！？！？！（覚えてない） (2020年11月27日 0時) (レス) id: be63cd896a (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - チーズ鍋さん» ありがとうございます！！ (2020年11月22日 23時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2020年10月23日 0時
