40 荒れ狂う暴風 ページ43
「よし、先手必勝っ！」
『うわぉお！！？』
試合開始の合図と共にバッと彼女が両手を私に向けると、とてつもない突風が彼女の手から出された。
抵抗する暇もなく呆気なく宙を舞った私は、理科室の壁にごんっと間抜けな音をたてて頭をぶつけた。
『いってえ……ちょ、ちょっとタンマ！』
「待つわけない！」
『デスヨネー！！』
撃ち出される強烈な風を全速力で避けながら会話する。結構体力ついた気がす…うわ危ない！そんでもって反撃出来ねえ！
風が机に当たり、がしゃーんと音をたてて机の上のものが吹き飛ばされる。ちなみに机の上にあるやつはとんでもなくヤバイ色をした薬品の数々である。
あっこれオワタ＼(＾p＾)／
今までのオタク人生を巡る走馬灯が一瞬流れ、死の予感を感じたとき…暴風が吹き荒れた。
…私から出ている風だった。
というよりまるで台風のような吹き方だった。私のすぐ横では旋回するように風が動いているのに、私自身は何も感じないのである。
ヤバそうな薬品の入った試験管は弾きとばされ、パリンと割れて漏れた液体は床をジュウジュウと溶かしていく。
その様子はまるでポイズンク…げふげふ、毒サソ…げほげほ。
うん、隠しきれないね。
「な、何それ…そんなの、最早小規模な台風じゃない…」
いきなり吹き荒れた暴風に驚く彼女は、さっきまでの立っていた位置からずれていて、風で飛ばされたと分かる。
台風て……そ、そんなにすごいのか……
「常に寄り添い、向かい風やファミリーの追い風となる変幻自在な風…それが風の守護者だぞ」
「……寄り添う？」
「どんな天候にも、大抵は風はあるからな」
リボーンとツナの会話が、風の音に紛れて聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【名探偵コナン】なんで目の前に工藤家が立派に建ってるの？《第3章》 【名探偵コナン】同居人が変装してたとか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】 あれ？普通ってなんだっけ？【ＲＥＢＯＲＮ転生】１３もっと見る
「リボーン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サトー(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！スパルタボスに教えてもらったら嫌でも上手くなりますよだってボスですから！ (2017年3月29日 22時) (
レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - ボス、変わらぬスパルタｗ でもそれでこそボス！ 夢主ちゃん、ボス指導で一歩進んだね！ これからも応援してます！ (2017年3月29日 17時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - momomakiさん» 返信する派なので。どういたしましてです。 (2017年3月24日 23時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
momomaki(プロフ) - わざわざコメントを書いてくださりありがとう！！ (2017年3月24日 22時) (レス) id: 57cd0e7c38 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - momomakiさん» いえ、我儘なんてそんな…それだけ楽しみにしてくれたと思ってますので(勘違いですかね(笑))出来るだけ頑張ります！ (2017年3月24日 22時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サトー | 作成日時：2017年3月18日 16時
