家政婦から嫁になります【灰谷蘭】

帰ろう ページ29

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私はうとうとしながら
蘭さんがバスルームに行ったのを確認して目を閉じた。

お昼ぐらいまで寝てもいいよね…

蘭さん今日は夜から仕事だっけ…

考える間もなく、すぐに眠りに落ちた。




《……A……、》



《……………ごめんね……》




誰…？……夢…？


誰かが私を呼んでる。


すごく悲しそうな声で。




《………大好き……》



《…A……》




この声は……、




万「…A、帰ってきてよ…」



ゆっくり目を開けると、隣にいるのはマイキーで。
私は腕枕されて見つめられてる。


…夢…だよね。



万「あ、起こしちった。…A…おはよ…」



マイキーはにっこり微笑むと私を抱きしめてきた。



『……、マイキー……？』



寝起きで頭が回らない私は、必死に思考を巡らせる。



万「A……、ぎゅーして…？」


『………うん…//』



「寂しかった」と消え入りそうな声で言うから
私はマイキーを抱きしめた。



……ちょっと待って。マイキー裸！？



抱きしめ合ったまま
マイキーが私の上に覆い被さってくる。



万「A…もっと…、ちゅーも……」



待って…、待って…！！！！


やけにリアルな肌の質感を腕に感じて、
夢じゃなくて現実だということが分かった。



『……ッ……、……マイキー！？！？//』


万「うん、俺♡」



そう言うと、私の首元に顔を埋めて
「Aの匂いだ♡」って…
スーハーしながら首や耳に口付けてくる。



春「…ハイ、そこまでー。」



何故か春千夜も視界に入って来て、
私からマイキーを引き剥がそうとする。



万「なんで！久々に会えたんだからいーじゃん！！」



私から離れようとしないマイキー。



春「マイキー、蘭に殺されんぞ。笑」



マイキーと春千夜…どういうこと！？


……とりあえず。

リアルで起こってる状況だということを理解して
私は思いっきり叫んだ。



『キャァアアア！！！…蘭さんっ…！！////』



万「蘭来ても離れてやんねーし！！！！」






蘭「A…っ、どうした…！？」



すぐに蘭さんがこっちに来て
この状況を見て、時が止まる。


ベッドの中で裸で抱き合うマイキーと私。

その傍らに佇む春千夜。

　
蘭さんは何となく状況を察したらしく、
呆れ気味＋キレ気味の表情。






蘭「何やってんだお前ら…。笑」



バスルームから飛び出してきた蘭さんは
髪が濡れたまま。


私が眠ってから
そんなに時間は経ってなかったみたい…。笑



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