蘭さん ページ26
.
お店の前に荒々しく停めてあった車に乗せられて。
蘭さんは何も言わないまま車を出した。
多分、ホテルに帰るんだと思う。
戻ってきた指輪はすぐに左手薬指に付けて、
自分の左手を右手でぎゅっと握り締める。
お互い何も言葉を発することもなくて…
私はその場の空気に耐えかねて口を開いた。
『蘭さん…、怒ってるよね…』
蘭「……当たり前。…楽しかった?」
『…春千夜が…結婚祝いにって連れてきてくれたの…』
蘭「…で、指輪外されたんだ?」
『…最初は楽しかった。
暇してた私を外に連れ出してくれたし。』
蘭「…最初だけだったろ。」
『……、…ごめんなさい。』
蘭「…三途から何か言われた?」
『……………。』
蘭「……何て言われた?」
『……蘭さん怒るかも…』
蘭「いいから言えって。全部話せ。」
『…初めて会った時、私に一目惚れしたって。』
蘭「…へぇ…、……で?」
『私のこと欲しいって…。』
蘭「……他には?」
『"結婚するのはいいけど…蘭ばっかじゃ飽きねぇ?"』
蘭「………。」
『"たまには俺の相手もしろよ…
バレねぇようにするし。"』
蘭「……………。」
『私の体が欲しいの?って聞いたら
"全部俺のものにしたい"って。』
蘭「……、……。」
『"…今だけ蘭のこと忘れろ…"』
蘭「……俺のこと煽ってんの?笑
イカれすぎたろアイツ…マジでムカつく。」
『蘭さんが言えって言ったから…!!//』
蘭「…お前は何も言わなかった訳?」
『"私は蘭さんのものだから、
春千夜のものにはならない"って言った。』
ホテルに着いて車が停まると、
蘭さんは私を見て頬を撫でる。
やっと目を見てくれた。
蘭「A…お前、血…どうした?」
蘭さんは私を見て、目を見開く。
唇に血が付いてるのに気付いたみたいで。
『…これ……春千夜の…。』
蘭「…………。」
『…キス…、されたの…//』
「春千夜の唇噛んだ」と言いながら
自分の唇を指で拭った。
蘭さんは無言で車から降りた後
少し強引に私を降ろす。
すると急に体が浮いて
担ぐように抱きかかえられた。
『…蘭さん…っ…、降ろして…!//』
裏口にいた数人のホテルスタッフに
「お帰りなさいませ」と言われたけど、
蘭さんは不機嫌オーラ全開でスルーして
エレベーターに乗り込んだ。
.
818人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuu(プロフ) - ちぃさん» 結婚したー(´ `*)裏も読み返してもらえて嬉しいです♡寝る前にベッドの中で読むのがおすすめ!笑♡いつもありがとうございます♪♪ (2021年12月3日 20時) (レス) id: f20e03d161 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 夢主結婚したー!愛され夢主・溺愛蘭ちゃんがほんといいです!裏は何度読み返したことか…yuuさんの裏の描き方すごく好きです!←ひとまずお疲れ様でした!4も楽しみです笑笑 (2021年12月3日 20時) (レス) @page50 id: 1f03340a86 (このIDを非表示/違反報告)
yuu(プロフ) - skrさん» 読み返すだなんて嬉しすぎる…(;o;)♡そう言っていただけると書いた甲斐があったなと思えます、ありがとうございます(*´ `*) (2021年12月3日 20時) (レス) id: f20e03d161 (このIDを非表示/違反報告)
skr(プロフ) - いつも陰から読ませてもらってます!1もまた読み返すぐらいこの作品が大好きです(*´-`)これからも応援しています! (2021年12月3日 20時) (レス) @page50 id: 7c7044e688 (このIDを非表示/違反報告)
yuu(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます(;_;)♡他のキャラもチラッと出したくて!無理矢理感ハンパないですけど、出してよかった♪ (2021年12月3日 18時) (レス) id: f20e03d161 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yuu | 作成日時:2021年10月5日 22時