父上と私は違う…はず (ページ6)

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第５ページ6

私は男の子の返事を聞き向かい側に座った

私があの人の娘だって
気付かれたらどうしよう？
友達になれないのったら
どうしよう？

そんな考えを打ち切るように
深呼吸をして私は
男の子に話しかけた

『こんにちは
私はA・リドルって言うんだけど君は？』

「僕はハリー
ハリー・ポッター
ハリーって呼んで」

私はその時動きが止まった

ハリー・ポッター

それは私の父上が
失脚することになった原因だ

私は父上を少し覚えている

周りには残酷だったが
私には優しくしてくれた
いわゆる親バカだった

私はなんだかんだ父上が好きだった

父上のせいでみんなから差別されても
優しくしてくれた事を
忘れることが出来なかった

その父上が失脚する原因になった
ハリー・ポッターと仲良くする…
それはあってはならないことだと思った

しかし私は友達が欲しかった
ハリーと友達になりたかった

しかしハリーと友達になった事で
ハリーが危険に晒されたらどうしよう

「えっと…A？大丈夫？
顔が真っ青だよ」

『え…あ、ありがとう』

私はどこかぎこちなくなってしまった

どうしよう
どうしよう
どうしよう

私の頭の中で
その言葉がぐるぐると回っていた

「Aはみんなと違う反応をするね」

ハリーが私に不思議そうに言った

『え、えっと…なにが？』

「みんな僕の名前を聞くと驚くんだ
でも、Aはなんかこう…
悩んでる？困ってる？感じがする」

ハリー…君の勘はすごい
私は純粋にそう思った

そのせいで頭の中から
どうしようと言う気持ちがぶっ飛んだ

『ううん
困ってないけど？』

私は深く考えないことにした
今考えてもしょうがない

「そうなんだね、よかった」

『よかった？なんでよかったなの？
私の問題なのに』

「友達のことを心配するのは当たり前でしょ？
特にAは僕の最初の友達」

そう言ってハリーはにっこり笑った
私はそれを見てフリーズした

私なんかがハリーの友達でいいのか？

私の頭にそう言う文字が浮かんだ

『ハリー…ハリーと私って友達？』

「当たり前だよ」

私は顔に笑みが広がった

『ありがとう！
改めてよろしくねハリー！』