【声劇台本】俺はお前と…【BLチック】

連斗「はぁ、俺はなんでこんな檻(おり)にいるんだ？」
ナツキ「仕方ありません、旦那様のご命令ですから。」
連斗「お父様がなぜこんな命令を…」
伶夫「それはな、連斗、お前を茉依子と結婚させるためだ。」
ナツキ「旦那様」
伶夫「ナツキか。なぜここにいる？」
ナツキ「連斗様のご様子を見に参りました。」
伶夫「連斗の手を触るのをやめなさい」
連斗「ナツキ…？」
ナツキ「申し訳ございません。連斗様、少しの間、ご辛抱を。」
連斗「ナツキ…！」
伶夫「いいか？連斗。お前は私の跡継ぎ(あとつぎ)だ。お前が男好きなのには私は反対や否定はしない。だが、私が決めた人と結婚しなさい。」
玲奈「そうよ、連斗。」
伶夫「玲奈、どうしたんだ」
玲奈「部屋にいないから探したのよ」
伶夫「そうか。」
玲奈「えぇ。連斗、お願いよ。旦那のためにも茉依子と結婚してくれないかしら？」
連斗「嫌だ。絶対結婚しない！」
玲奈「…しょうがないわ…結婚するというまでここにいなさい」
伶夫「ナツキ、ヒメミヤ、ちゃんと見ておくんだぞ」
ナツキ「……かしこまりました…」
ヒメミヤ「かしこまりました。旦那様の仰せのままに」

(伶夫と玲奈は出ていく)

連斗「はぁ…」
ナツキ「連斗様…私は連斗様のことをお慕いしております。お側を離れません。必ず私がお守り致します！」
光希「あんら、どうかしらね？執事ごときが連斗ちゃんを守れるかしら？」
ナツキ「光希…様…」
連斗「光希…」
ヒメミヤ「光希様、おいでになりましたか。」
光希「あんら、ヒメミヤちゃんじゃないのぉ。今日も可愛いわね。」
ヒメミヤ「ありがとうございます。光希様、いえ、茉依子様も可愛らしいお姿でいらっしゃいます。」
光希「ふふ、茉依子様って呼んでくれたのね。嬉しいわ、ヒメミヤちゃん」
ヒメミヤ「ありがたき幸せです、茉依子様。」
光希「それで…いつになったら茉依子って呼んでくれるのかしら？連斗ちゃん？」
連斗「俺はナツキを愛してる。光希のことは茉依子とは呼べない。」
光希「…ふふ、本当なのぉ？ ナツキ(上から」
ナツキ「えぇ。私と連斗様は愛し合っております。」
光希「ちょっと、どいてなさい。そして、見るのよ、あなたが愛してる連斗が今から私にされることを…」
ナツキ「光希様！連斗様に何をなさるんです！」
光希「決まってるじゃなぁい。キス…よ」
連斗「っ！やめろ！」
光希「いえ、やめないわ？ほら、ちゅっちゅっ」
連斗「んっや、やめろっんっ…な、ナツキ…助けろ…」
ナツキ「連斗様！！」
(助けに行こうとするナツキをヒメミヤが止める)
ヒメミヤ「ナツキさん、いけません。」
ナツキ「ヒメミヤさん、手を離してください。」
ヒメミヤ「嫌です、旦那様と茉依子様のご命令です。逆らうことは出来ませんよ。」
ナツキ「…っ！」
ヒメミヤ「連斗様がどうなるか、見ていたらどうです？もし手を出せば…解雇…ですよ？」
ナツキ「っ！！」
連斗「んっんっや、やめ…」
光希「んちゅっんちゅっんーん、美味しいわ。連斗ちゃんの唇…」

〜
連斗「…茉依子…」
光希「っ！ねぇ今、私のこと、茉依子って呼んでくれた！？」
ナツキ「れ、連斗様！」
連斗「ナツキ、命令だ。光希様じゃなく、茉依子様と呼べ。」
ナツキ「っ！………茉依子…様……」
連斗「よし、いい子だ、ナツキ」
ナツキ「…連斗様……」
光希「ナツキに命令してくれたのね！嬉しいわ！ありがとう、連斗ちゃん！」
連斗「これでいいだろ」
光希「えぇ！ありがとう！連斗ちゃん！」

(伶夫と玲奈が入ってくる)

ヒメミヤ「奥様、旦那様」
伶夫「ヒメミヤ、ちゃんと見てくれたか？」
ヒメミヤ「えぇもちろん」
伶夫「よし、いいぞ。少し下がっていろ」
ヒメミヤ「かしこまりました。」
伶夫「どうだ？」
光希「茉依子って呼んでくれたわ♡」
伶夫「そうか。」
玲奈「あら、そうなの？よかったわね。」
光希「えぇ♪」
伶夫「連斗、決心はついたか？」
連斗「はい、お父様。」
伶夫「そうか。なら教えてくれ。茉依子と結婚してくれるか？」
玲奈「…連斗」
連斗「…俺は……こいつと結婚します」

End