【掛け合い】再会【お嬢様と執事】

執事「やっぱり夜の散歩は気持ちいいな。」

お嬢様「誰か助けて〜！」

執事「ん？声がしたな。行ってみよう。」

お嬢様「（執事のことを考えて、小さい声で）…来て…。」

執事「あれって…お嬢様じゃ…。助けに行かなくては。でもあの時、目の前に現れないでと命令されたんだ。どうしよう。助けたい。でも…。もうこうなったら命令に逆らってでも行かなきゃ。私の大切なお嬢様だったから。」

お嬢様「…(さっきより強く思って)助けて…」

執事「お嬢様！」

お嬢様「っ！」

お嬢様を助ける

執事「お嬢様、ご無事で？」

お嬢様「うん、無事。」

執事「良かったです…」

お嬢様「お前…何でここに…？」

執事「助けてというお嬢様のお声が聞こえたので。」

お嬢様「そうか。」

執事「お嬢様、申し訳ございません。あの時、目の前に現れないでと命令されたのに逆らってしまって。」

お嬢様「そんなことはどうでもいい。お前が来てくれて嬉しかった。お前が助けに来てくれなかったら私…。」

執事「（抱きしめる）お嬢様…。私はあの時から生きる気力を失ってしまいました。他のお嬢様方からのご指名がありましたが断りました。なぜなら私のお嬢様は貴女しかいないからです。先程のこともあり考え直しました。お嬢様のお側に仕え、お守りしたいと。ですからもう一度雇って頂けませんか？」

お嬢様「（執事の言葉に嬉しく思いながら）あぁ。私もやっぱりお前が執事じゃないと嫌よ。あの日のあと、代わりの執事をお母様が付けてくれたけど全然合わなかったから辞めさせたの。私にはお前がいないとダメみたい。お前じゃなきゃダメなのよ。だからあの日のことは許して。もうあんなことは言わないから。また私に仕えてくれないかしら？」

執事「えぇもちろんでございます。」

お嬢様「命令よ。私の側を二度と離れないで。私だけに仕えて。」

執事「かしこまりました。」