【掛け合い】お嬢様のお願い事【お嬢様と執事】

執事「お嬢様、いかがなさいました？」
お嬢様「頼みたいことがある。」
執事「えぇ何でございますか？」
お嬢様「私を『ころし』くれ。」
執事「…お嬢様？！何を仰ってるのですか！？『ころせ』とは…どういうことでしょうか…。」
お嬢様「いじめを受けている。あと…大事な親友を亡くしたんだ。もう私には生きる気力がない。だから『ころし』てくれ。お前になら『ころさ』れてもいい。」
執事「恐れながらお嬢様、一つよろしいですか？」
お嬢様「なんだ。」
執事「私のような者に…お嬢様を『あやめる』なんてことを出来るとでもお思いですか？」
お嬢様「…。命令だ。私を『ころせ』。お前の仕事を忘れたのか？」
執事「そのご命令には従えません。」
お嬢様「なぜだ」
執事「それは…。私のたった一人のお嬢様だからです。お嬢様がいなくなったら、私はどのようにして生きていけばよいのか分かりません。お嬢様もそうお思いのはずです。」
お嬢様「（泣きながら）…でも…私にはもう無理…。」
執事「（抱きしめる）お嬢様には私がいます。私が…お嬢様の親友になって差し上げます。私を、その親友と思って何でもお話ください。ずっとお側に仕えておりますから。お嬢様は私が誠意を持ってお仕えし、お守り致します。私はお嬢様のことをお慕いしております。ですからお嬢様、もっと私を頼ってください。」
お嬢様「（さっきより強く泣く）ありがとう…私のそばにずっといてくれるか？」
執事「えぇもちろん。お嬢様のご命令がある限り、お側を離れません。」
お嬢様「お前がいて良かった。」
執事「ありがたきお言葉です、お嬢様。」
お嬢様「お茶を持ってきなさい。泣いたら喉が渇いた。」
執事「かしこまりました。」