【プチブック】私の嫌いな色。【短編小説】

私の嫌いな色。

それは青とか水色とか水を連想させる色。

先「おい。赤神。授業中に携帯いじるな。」

「誰だよ。椅子に座るだけでいいから来いっていったやつ。お前だろ。ふざけんな。」

私は机を蹴飛ばすと教室を出た。

クラスの視線が痛かった。

私だってやりたくてやってるわけじゃないし。

こうでもしないと自分が来るっちまいそうだ。

あー…イライラするって壁を蹴って見たけどイライラは収まらない。

そんなのもうとっくのとうにわかってる。

スカートをすごくミニにしたり、ピアスあけたり、髪染めたり。

自分を隠してる。

だから水を連想させる色は嫌い。

自分の本当の姿が見えちゃいそうじゃんか。

だから雨の日は大嫌い。

雨の日は学校なんて行かない。

小学校の時は地味で影薄かったのにね笑

いるのかいないのかわからなかった。自分でも。

でも今は結構目立ってて、いるとすぐにわかってもらえるし。

昔に比べれば全然いいよ。

でも、最近気になるんだ。

まわりの人は本当に私を見てくれてるのか。

好かれたくてやってたけど本当に好かれてんのかな。

誰か教えて

私は、一人の人でもいいから。


心から愛されてますか？


なんて今日もくだらないことを考えながら家にむかう。

ポツリと頬に雫が垂れる。

あ、雨だ。

私は校舎に戻り傘置き場に刺さっていた、誰かのビニール傘をさして家まで帰った。

明日は晴れるといいな。