配布と再配布について

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CSS

　占いツクールにはCSSの配布、画像の配布、お題の配布など、いろいろなものがあり、中には、『再配布』というものもあります。
　しかし、この再配布は単なる配布とは違うことをご存知でしょうか？
　配布と再配布の違いがよく分からない方、再配布を現在している方、または再配布をする予定がある方は一度目を通していただけますと幸いです。

　はじめに、配布と再配布の違いから説明しましょう。

配布＝自分が作成したものを第三者に使ってもいいよ、とサイトに載せること
再配布＝自分が作成していないものを第三者に使ってもいいよ、とサイトに載せること

　上だけを見れば、再配布はダメなの？という印象を抱きそうになりますね。
　しかし、再配布はダメだとか犯罪だとか、そういうことはありません。配布元が定めたルールと規約を守ればを再配布してもよいものもあります。
　たとえば、リンクを貼れば再配布をしてもよいだとか、保存した画像そのままではなく加工したものであれば再配布をしてもよいだとか。さらには完全にフリーで、保存、加工、再配布、それらをリンクなしでも行えるサイトもあります。

　こちらのサイトをご存知でしょうか？
M+ FONTS
　丸みを帯びたフォルム、特徴的ながらも読みやすいフォントを配布されているサイトです。こちらではフォントを完全にフリーのものとして扱っており、自由に改変、再配布することが許されています。

　このフォントを元に改変を加え、それを別途配布しているサイトもあります。それがこちらになります。
自家製 Rounded M+
　改変してから配布されたフォントは、元のフォントのライセンスに依っているものが多く、こちらもフリーのフォントになっており、再配布も許可されています。

　さらに、これらの再配布可能なフォントを、個人個人がダウンロードをしなくても多くの方がWebサイトで使えるようにと、Webフォントの形にして配布されているサイトがこちらです。
Leafscape
　このページのフォントはLeafscape様からRounded M+ 1pのregularをお借りしています。

　さて、上記は「再配布してもいい」例として挙げました。続いて……

かわいいフリー素材集　いらすとや
　こちら、ご存知の方も多いのではないかと思います。フリー素材であり、非常に使いやすい絵柄なので、チラシや個人運営のブログ、教育現場、はたまた会社のプレゼンなどでもよく使われているものです。
　しかしながら、規約では「素材自体をコンテンツ・商品として再配布・販売」する行為は禁止しています。
　『よくあるご質問』で、「自分のサイトやブログ等で素材として再配布できますか？」との問い合わせに「加工の有無に関わらず素材の再配布はお断りしています。またScratchのような素材の再配布機能のあるシステム内でのご利用もお断りしています。」と答えていらっしゃいます。
　自分のサイトに使うのはOKだけど、それを他の人に配布するのはやめてね、保存はいらすとやのサイトからしてね、ということです。

　こちらは「再配布してはいけない」例になります。

　ここまで再配布をしてもよい例、してはいけない例を挙げてきました。
　再配布において、一番してはいけないこと。それは言わずもがな、再配布禁止のものを配布してしまうことです。
　配布元に迷惑がかかりますし、今まではフリー配布であったものが、再配布のせいで配布を中止に…なんてことにもなりかねません。利用者の規約違反により規約を変更、さらにはサイト自体を閉鎖した例が多数あります。
　また、再配布禁止のものを配布してそれが発覚した場合、きちんと規約を守って再配布していたものでも、利用者からすると、これももしかしたら再配布してはいけないんじゃないか、自分の借りたものも再配布は禁止されているのではないか、という疑いをいだく要因になります。一度なくしてしまった信用を取り戻すことは困難です。
　ルールを守って再配布しましょう。

リクエストについて
　素材を配布している作品ページでは、リクエストを募集されているものもあります。
　リクエストをもらうと嬉しいですよね。配布した時に「ありがとうございます！」とお礼の言葉をもらえると配布してよかった、との思いもいだきます。

　しかし、配布してはいけない、再配布が禁止されているものをリクエストされた場合はどうしますか？　丁寧にお断りを入れるか、リクエストされたのだから……と配布するか。
　もし後者を選んだ方がいらっしゃれば、次の言葉をよく心にお刻みください。

配布してはいけないものをリクエストされた時に断ることができない、配布元の利用規約をきちんと自分で確認できないならば、そもそもリクエストを募集しないでください。

　厳しい言い方になりましたが、言うまでもないことだと思います。規約違反を起こす恐れがあるならば、リクエストは手に余る行為です。配布元の規約を無視してまで受け入れなくてはいけないリクエストはありませんし、受け入れてはいけません。

　配布禁止のものを配布し、そのことが配布元に発覚した際、配布元はリクエストした人ではなく、配布した人に注意をします。
　万が一、そこから損害賠償…などといった大きな話になってしまえば、配布元は配布した人間に賠償を請求します。決してリクエストした人間ではありません。
　リクエストされたから、という言葉は配布した人を守りません。

CSSについて
　背景画像、ボタン画像として使うために、フリーで配布されている画像を保存してCSSに組み込んだ。
　それをテンプレートとして公開する時、自分が保存した画像をサイトにアップロードして、そこから保存できるように。または画像申請をして使えるように……ということ、ありませんか？

　こちらも画像をお借りしたサイトで再配布しても問題ありませんと明記されていないのならば、規約違反にあたります。
　再配布が許可されていないフリーの画像をテンプレに組み込み配布する際は、自分のサイトに画像を貼るのではなく、そのサイトのURLを載せて、利用者が配布元であるサイトから直接保存できるようにしましょう。

　今回はフォントや画像での再配布について述べましたが、イラストで例えるとより分かりやすいかと思います。
「〇〇という漫画に出てくる××のイラストを占ツクで使いたいので配布してください！　□□さんがTwitterでフリーアイコンを載せています！」というリクエストが来ました。
　リクエストに応えるために、その方の絵を保存して、占いツクールのサイトにあげました。しかし、そのイラストは「フリーアイコン」ではありますが、再配布してもよい、などの文面は書かれてはいません。再配布してもよいかの確認は取っていません。リクエストされたのだから、リクエストに従い配布しただけです。
　再配布していいかどうかは自分が聞かなくてもリクエストした側が確認を取っているだろう。わざわざ自分が確認しなくても大丈夫だろう……

　この考えが非常に危険なことが分かりますか？
　リクエストされたからと、無断転載、無断配布を行なっています。
　この場合の再配布は優しさでも、ましてや責任感でもありません。それどころか非常に無責任な行為です。

　これはイラストじゃなくて画像だから、フォントだから無断転載や無断配布にはならない、なんてことはありません。
　たとえフリーの配布サイトであっても、再配布を禁止している、または再配布についてはなにも書いていないサイトのものを保存して、勝手に再配布してはいけません。

　長くなりましたが、再配布をされる際は、
①配布元の規約をきちんと確認して、たとえリクエストされたものであっても自分で利用規約を確認するように。
②再配布してはいけないものをリクエストされたならば、きちんと断るように。
③CSSに配布素材を組み込んでテンプレとして公開する場合、使用している素材は二次配布可能かどうか確認すること。
　もしこれが難しいと感じるのであれば、難しいと感じなくなるまで再配布はやめておくことが吉でしょう。
　ルールに利用規約、そしてマナーを守って再配布をしましょう。

　ここまでお読みいただきありがとうございました。

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