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「及川くん、話って何?」
少し顔を輝かせて俺を見る彼女に、軽く吐き気がする。
ここは目の前の彼女があいつを呼び出して、殴られたって場所だ。
自分のしでかしたことを何とも思わず、それで俺に期待できるこの子はすごい。
本当に、冗談じゃない。
「自分の言ったこと、覚えてる?」
「及川くん?」
「ここであいつに何で言ったか覚えてるかって聞いてるんだけど」
そう言えば、輝いていた彼女の顔が、一気に固くなる。
「あの子に何か言われたんでしょう、ダメだよ信じちゃ。だって人をぶつんだよ?」
「ぶたなきゃ何言っても良いわけ?」
心底わからない、という顔をする彼女。ちっぽけな悪気すら無いその様子が、本当に腹立だしい。
「たかがバレー部の主将ってだけ、そう言ったんでしょ。言っとくけどさ、きみの好きなこの及川さんも、そのたかがバレー部主将ってやつなんだけどね」
「そ、それは」
「つーか人が青春捧げてるものをさ、たかがって言えちゃうあたり、すごいよね」
「お、及川くんは男バレの主将じゃない。男バレはすごい強いから」
「それ本気で言ってんの」
ビクッとする彼女。
そんな、自分が被害者みたいなのやめてよ。
「それ女バレが弱いって言ってんのと同じだからね、弱いなら主将だって楽ってこと?言っとくけどあいつらは全然弱くなんかないし、むしろ強いよ。部員だって何人もいて、そこからレギュラーに選ばれて、みんなまとめて、色んなとこに気ぃ配んなきゃいけないんだよ。自分のことばっかの奴には無理なんだよ。
それに、あいつだって青春バレーに捧げてんだよ。高校3年間、ろくに遊ばないでキッツい部活やって、たくさん怒られるし、負けたら主将の責任だよ。そんだけのもんを、俺らは誇り持ってやってんだよ。あんたには分かんないだろうけどさ」
そこまで一気に言うと、彼女は目に涙を溜めていた。
本当にこの子には、付きあってられない。
「ごめんね、及川さんバレーとあいつをバカにする奴に優しくできない」
そう前置きしてから、一言。
「あんたの涙に価値なんか無いよ」
「及川くん、話って何?」
少し顔を輝かせて俺を見る彼女に、軽く吐き気がする。
ここは目の前の彼女があいつを呼び出して、殴られたって場所だ。
自分のしでかしたことを何とも思わず、それで俺に期待できるこの子はすごい。
本当に、冗談じゃない。
「自分の言ったこと、覚えてる?」
「及川くん?」
「ここであいつに何で言ったか覚えてるかって聞いてるんだけど」
そう言えば、輝いていた彼女の顔が、一気に固くなる。
「あの子に何か言われたんでしょう、ダメだよ信じちゃ。だって人をぶつんだよ?」
「ぶたなきゃ何言っても良いわけ?」
心底わからない、という顔をする彼女。ちっぽけな悪気すら無いその様子が、本当に腹立だしい。
「たかがバレー部の主将ってだけ、そう言ったんでしょ。言っとくけどさ、きみの好きなこの及川さんも、そのたかがバレー部主将ってやつなんだけどね」
「そ、それは」
「つーか人が青春捧げてるものをさ、たかがって言えちゃうあたり、すごいよね」
「お、及川くんは男バレの主将じゃない。男バレはすごい強いから」
「それ本気で言ってんの」
ビクッとする彼女。
そんな、自分が被害者みたいなのやめてよ。
「それ女バレが弱いって言ってんのと同じだからね、弱いなら主将だって楽ってこと?言っとくけどあいつらは全然弱くなんかないし、むしろ強いよ。部員だって何人もいて、そこからレギュラーに選ばれて、みんなまとめて、色んなとこに気ぃ配んなきゃいけないんだよ。自分のことばっかの奴には無理なんだよ。
それに、あいつだって青春バレーに捧げてんだよ。高校3年間、ろくに遊ばないでキッツい部活やって、たくさん怒られるし、負けたら主将の責任だよ。そんだけのもんを、俺らは誇り持ってやってんだよ。あんたには分かんないだろうけどさ」
そこまで一気に言うと、彼女は目に涙を溜めていた。
本当にこの子には、付きあってられない。
「ごめんね、及川さんバレーとあいつをバカにする奴に優しくできない」
そう前置きしてから、一言。
「あんたの涙に価値なんか無いよ」
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作者名:にらたまご | 作成日時:2017年9月3日 16時