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空弥です

「うわあああぁ男主ああああああ」って奴が本気でサイコパスっぽいの書いたらこうなります、って話(意味が分からん)

反響が来たらホラーっぽいので小説出してみようと思って

すっきりしません

ただただえぐいだけです

それでも宜しければ先へとお進みください



誘い【オリジナル】

ホラー小説を執筆しました

良ければこちらも!
彼はその場にくたびれ果てていた。

壁に身体を預け、目を驚きに見開いている。

潔白なTシャツは紅の飛沫を浴びて、奇妙な紋様を創り上げている。

意図的に作られたわけでないそれは、何故か俺を強く引き付けた。


「染料」は布を染めきれずぽたりと落ちては、その「モノ」の下に溜まっていく。

どの絵の具よりも鮮やかなその色を指に取り擦り合わせれば、焦げた色になって、脆く、ぼろぼろと崩れ去る。

少し指先に残った鉄の臭いは、ぞくぞくと自分の何かを滾らせた。

心臓は喧しく音を鳴らし、その「作品」の細部まで見てみたいという純粋な好奇心に駆られた。


未だほんのりと熱を持ったそれに触れ、壁から身体を離す。

ベージュの壁紙も一部染色されており、ぬるりとした感覚が指を伝う。

もう一度彼の身体を壁に凭れさせてから、がっしりとした肩に手を置いた。

糸の切れたマリオネットは、もう俺を突き放そうとはしなかった。

何をし、何を見せたところで、その身体も、その手足も、その表情さえ変わることはなかった。


俺はゆっくりと、彼の瞳を伏せさせた。

大きく見開かれていた瞳孔は、彼の瞼の裏側に消える。

落ちてしまった手足のパーツを、玩具売り場の人形の様に、綺麗に置きなおした。

部屋のガラスは、彼のためのショーケースだ。

その姿は、生きているものの数倍利口で完璧、且つ美しいもので。

そして「研究対象」は、何よりつまらないものになり果てた。


闇が迫ってくる。

部屋内が、白から黒に塗りつぶされていく。


俺はナイフを鞄に仕舞い、その「人形の箱」を閉じた。

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作者名:空弥 | 作成日時:2018年10月8日 23時

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