あんたの仮面、剥いでやるよ。【解説編】

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実はというかシリーズのコメント欄を見ていただければわかる通り、公知の事実なんですが、剥いでやるよシリーズには悪評が多いんですね。罵詈雑言どころかこれただ八つ当たりしたいだけだろって文句とかを結果に書いているので。

しかし書いている自身としても心が痛いです。書きながら自分の存在の恥ずかしさや青臭さが身にしみてわかるからです。いやっほんとに厨二くさい！　めんどくさい！　サムい！

けど、そんなもん何で書くのか、と思いませんか？　思いませんか、そうですよね。

結果は全て、僕こと漆原真、自分自身に刃を向けた言葉でもある。そうなのです。だからこそ厨二くさくても心に痛い。

傲慢を嫌う僕が僕自身を思い上がらせないために、あえて自虐的な皮肉を書き、自分に突きつけているのです。じゃないと僕はすぐに思い上がるから。

です。

一つ目は自分のため。

目的はもう一つあります。

仮面シリーズのコメント欄には、ムキになって揚げ足取りに回る一部の読者様がいらっしゃいます。とんでもなくたくさんの矛盾を抱えたしぐれの一方通行な論にムキになるのは当然です。僕も読んでてイライラしますから。が、揚げ足取りしちゃったら彼と同レベルです。

「しぐれ」と同レベルになってほしくないというのが僕の気持ちで、そうなってもらわないことが僕のもう一つの目的です。

「しぐれ」とは同レベルにならないでください。「しぐれ」がなぜこんなにも馬鹿で、冷たくて、絶望に陶酔しているのか。そしておせっかいとも取れる余計な一言をなぜあなたに投げかけるのか、想像してみてください。

あなたは、「しぐれ」になったことがありませんか？

あの頃、不幸に陶酔してたなぁ、なんてことがありませんか？　絶望を感じてすべてを諦めた経験ありませんか。もしくは、今。

今この時点で。

僕は、その絶望に陶酔して現実逃避しました。ハタから見れば正直気持ち悪いですほんまに。でもそうすることでしか生きていけない気がした。だからそうしたんですね。で、その後、その感情は自分にとってマイナスだと判断した。そしてそこだけ切り取った、そして生まれた──いやさ確立されたのが「しぐれ」という少年です。

別人にすることで自分の心を楽にした。バサ姉みたいですね。


「しぐれ」がどうしてあなたに突っかかってくるのか、それは彼が僕の一部だからです。ずかずか踏み込んできてあなたを不快にさせて掻き回してくるのは、僕があなたに関心があるからです。

余計な一言を言うのは、あなたに真っ当になってほしいというお節介な、的の外れた庇護欲がなぜか「しぐれ」の中に存在しているからなのです。

と、いいことみたいに言ってますけど、基本悪いことしかしてませんからね。こじつけるのが得意なんです。こじつけるのは面接で役立つらしいので。

「しぐれ」を相手取り、うっぜえ子供をどうにか手玉にとる経験をする。それはあなたがあなた自身に打ち勝つことに繋がるのではないかと僕は思います。

面倒くさがりな自分、努力が続かない自分、勇気が出ない自分、上手くできない自分、と僕には嫌いな自分がたくさんいます。あなたの中にもきっといるでしょう、嫌いな自分。あなたの中の「しぐれ」にそれを指摘させてみてください。

「めんどくさいめんどくさいってさ、あんたほんとに馬鹿だよね。そのうちめんどくさいからって言って逃げることすらめんどくさくなって、生きることすら苦しくなるよ。めんどくさいからって逃げることは、余計めんどくさいことになるための準備なのにさ」

「天才でも努力くらいできるのに、凡人のあんたが努力しないとか、終わってるね。努力ってつまり頑張るだけでいいんだよ？
そんでどうすんの？　天才じゃないから努力もしないの？　努力することが一番大事なんだって言ってくれる大人もいるのに、変なの」

「別に上手くできないことは責めないけどさ、勇気が出ないのはいろいろと終わってるよね。行動力がないってことだもんね。そのまま行き止まってぐずぐずして腐れよ。それが楽だって思うんだろ？　それでいーじゃん。俺はぜってーそれが一番後悔すると思うけどあんたはそれがいいんだもんね」

と、僕だったらこのくらいの皮肉でちょっとへこみます。しかし僕の一部が言っていることなのでそこまで傷つきません。はいはいとかうるせーなじゃあお前やってみろよー！って流せるレベルです。

で、はいはいとかうるせーなとか言いつつ、正論ではあるのでちょっと気をつけます。傷つけられてもその後の対応を覚えれば、立ち直りが早くなります。それがいいのです。

傷つけられっぱなしとか悔しいじゃないですか。じゃあ言い負かしてやろうって思います。正論を言いたいです。でもこれ以上の正論が思いつかない。そこで揚げ足取りに回ると言い返せないんだろってことでしぐれにまた馬鹿にされますから、やはり正論を探すのです。

正論が出てこないのは自分がしぐれより劣ってるからじゃない。そう敵意を持って、しぐれに勝りたいと考える。するとしぐれとは別の美点を極めて、他人に認められるような人になりたいと考える。

しぐれの欠点は性格が悪いところ。簡単に勝てるところがここです。しぐれの美点に自分を近づけつつ、しぐれの欠点に関しては自分のほうが優れるように努力する。

性格がよく、且つ正論の言える人になりたいと思うようになります。採長補短ですね。これで総合優勝。こちらの勝ち。

しかも性格が良くなってくると、しぐれなんてちっぽけな奴と戦うことをしなくなってきます。嫌味を言わせるためだけに使うようになってきます。より自分を高めるためだけに。

これが「しぐれ」の有効的な使い方です。難しいですね。


これにて【解説編】、おしまいです。あなたの中の「しぐれ」、ぜひ反面教師にしてください。

それから、検定たまにやってみてくださいね！（宣伝）