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兄から逃げて来るためにこのシェアハウスに引っ越してきたのだけれど
このツッコミまくりのデジャウ感
ああ、もういい
__お前らマジで殴らせろ
.
皆さんナツーミ志吾です!誰かリヒ真とかロウリヒ、リヒロウ辺りのオメガバース書いてくれないか全力待機のこの頃です。とりあえずリヒたんのオメガバース、ください
次回作ネタ置場(http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99302/)から【お前らマジで殴らせろ】というサンプルがあるのですが…
あれ、結構作品希望の意見が多いので、とりあえず冒頭部分を書かせて貰います!
このホムペが何に使われるのか…、というのはまだまだお楽しみってことで。でも私のやる気と時間と体力次第ではすぐにわかりますよ
それでは!10000文字で足りるかしら
__
兄から逃げて来るためにこのシェアハウスに引っ越してきたのだけれど
このツッコミまくりのデジャウ感
ああ、もういい
__お前らマジで殴らせろ
.
皆さんナツーミ志吾です!誰かリヒ真とかロウリヒ、リヒロウ辺りのオメガバース書いてくれないか全力待機のこの頃です。とりあえずリヒたんのオメガバース、ください
次回作ネタ置場(http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1ec8b99302/)から【お前らマジで殴らせろ】というサンプルがあるのですが…
あれ、結構作品希望の意見が多いので、とりあえず冒頭部分を書かせて貰います!
このホムペが何に使われるのか…、というのはまだまだお楽しみってことで。でも私のやる気と時間と体力次第ではすぐにわかりますよ
それでは!10000文字で足りるかしら
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__
僕の通う高校は、結構偏差値が高いのだけれども、かなり校則が緩いので殆どが許される
体育の途中で体力切れたからといってマラソンの途中で何処からかイスを引っ張り出したりしても
中等部の後輩がスクールバック代わりに棺桶で登校してきても
留学生の先輩が授業、イベント、朝会…常時天使の羽を背負っていても
その大抵が許されている。思わずこれ本当に学校なのか、と思うレベルなのだが…まあ、よしとしよう
よしとすると言ってもツッコミ気質の僕は、何度もツッコんでしまいそうになるので、その辺りは脳内でとどめる努力をしている
僕の名前は狼谷YOUという。この苗字はあまり好きではない
学年は高等部1年。将来の夢は、教師。そんなこんなで学校生活を殆ど勉強に捧げている、ちょっとだけガリ勉な男子高校生だ
上手くいくはずだった、全てが上手くいくはずだったんだ
今日という日までは__
__
( あ。明日英語の小テストあるんだっけ。復習しておかないと )
自宅の扉の前に立てば、考えるのはいつも勉強のこと。適当にシャワー浴びて、ご飯食べて、復習しないと
そんなことを考えながら、いつも制服の胸ポケットに入れている自宅の鍵を取り出して、鍵穴に差し込んだ。ぐるん、と回転させる。させようとした。だが_
「ぶべらっ!」
まだ開けていないはずの扉が思いっきり自分の顔面に迫ってきた。ガツンッ!と鼻に衝撃が集中して送られてきて、衝動的に鼻を押さえた
え?ちょっと待って、だれ?今僕外にいるよ?え、え。強盗?
頭の中でパニックになりながらその可能性を考えるけど
「あ!YOUちゃん、久しぶりー!」
現実はもっと酷かった
「あ、ああああああ!?」
思わず、家からひょこっと出てきた人物を指差しながら、パニックを叫びで再現する。嘘、嘘だろ。強盗と仲良く平和ボケてた方がマシだった…っ!!
考えて見れば、この人物がこの場にいるのは当然なことである
「はっは!お兄ちゃんに久しぶりに会って悲鳴ってどういうことだい?」
僕、狼谷YOUの実の兄。狼谷吊戯なのだから
__
「う、嘘…何で、お前が」
「家族なんだから当たり前だろう?」
「えっ、でも長期の仕事だって」
「うん、それ終わった」
ケロケローっとした表情で僕の質問に答えていく兄。この軽さも相変わらず変わってない。そう、何一つ変わってないみたいだ
はあー、と深ぁいため息をついて、ちょっと疲れぎみに兄に微笑んだ
「おかえり、吊兄」
「ただいまー、長い間一人にしてごめんね?」
「あ、じゃあ1つだけ頼まれてくれない?ゴミだし頼まれてよ。200円あげるからさ」
「ゴミだし1つで200円…。何か魅力的に見えてきたから行く!」
ありがとう、とだけ言って200円とゴミ袋を渡すと吊兄はスキップしながらゴミ捨て場へと向かう。本当に、相変わらずだなー
そう、本当に……
ガチャッ
『___え?YOUちゃん?オレはまだ外だよ?』
知ったことか。誰が帰ってこいと言った。もう少し長い間一人にしてくれ馬鹿野郎。後せめて70年近く一人にしろ
ごく自然な動作で自宅の中に入り、鍵を閉める。何故かと聞かれると理由は簡単。あのクツペロクズが嫌いだからに決まってる
この間の中間テスト、やっと10位以内に入ったんだ。この順位を落としてたまるか。吊兄がいなかったからこの栄光を手にしたんだよ、ありがとう。帰ってこないで
さあ、これで心置きなく英語の復習ができる。範囲はどれくらいだったけな。あ、その前にサッパリしてこよう
『YOUちゃん?まさかオレが入ってないの気付いてないのかい?困ったなあ…』
リビングに入ると、視界に広がるビールの空き缶。鼻孔に容赦なく滑り込んでくる酒の匂い
「あ、YOUじゃねえか。久しぶりだな」
「上がらせてもらってるぞ」
軽く絶望した
『弓ちゃんと盾ちゃんと、飲んでたのに』
__
「この世は…絶望だ」
「急に何を言い出すんだ貴様は」
「悩みでもあるのか?」
机に体重を全て預けて寄りかかること3分。学校にきて、やっと口を開けた言葉がこれだった
そんな僕に声をかけてくれたのは、友人の城田真昼君と有栖院御園君だった。絶望、絶望だ。今僕を表してる言葉は絶望だ
この調子でいけばの好きな食べ物は?、と聞かれても絶望って答えるかもしれない 。そして嫌いな食べ物は?、と聞かれても絶望と答えるだろう
「……僕、兄さんがいるって言ったでしょ」
「ああ、うん。でも今は長期出張なんだろ?」
「それで一人暮らしライフ万歳、と叫んでいたな」
「それが帰ってきたんだよ」
はあー、とため息を吐く。別に幸せなんて逃げていいぞ、吊兄が帰ってきた瞬間から僕の幸せなんてないんだろ
真昼君と御園君はきょとん、と目を丸くする。大方それだけで?って言いたいんだろうな
「あいつが帰ってきたっていいことなんて何一つないんだよ。僕そのせいで30順位落としたよ」
「随分落としたな貴様」
「お前頭いいのに、集中できないとダメなタイプなのか…」
吊兄が帰ってきてから1ヶ月。今だ僕の成績は下がる一方だ。坂道をトロッコで下ってるみたいだよ
勉強してるときに『ツッコんだら500円勝負しよう』とか言い出すし、3バカと飲み会するとか言ったら、次の日の朝セーラー服で帰ってくるし…。そのたびツッコむから500円取られていった
よく1ヶ月耐えたな、僕の精神力と財布
「あああ…もう駄目だ…。離れたい、あのクズのもとから去りたい…」
頭を抱えてうんうんと唸る。そんな僕を見て二人はきょとん、と目を見合わせていた。そりゃそうだよね、いつもはガリ勉なツッコミ気質だからさ
そして、真昼君が何か言いかけたところで、チャイムが学校全体に響き渡った
「あ、じゃあYOU、またな!」
「授業には集中できるように努めるんだぞ!」
「ありがとう…っ」
二人のほんの少しの優しさも、絶望に満ちた僕の心には深く染み渡った。本当にあの二人は優しいな…、吊兄もあれくらい僕に優しかったらいいのに
ガラリ、と教室の引き戸が開く音がして委員長の号令で一斉に礼をする。そしてかったるい数学の時間が始まった
自力で内容を理解しながら見返してもわかりやすいようにノートを纏めていく。そして先生が背を向け、また黒板に公式を書き殴った
その隙に__、コツ、と
何かが自分の頭に当たる。カサッ、と紙擦れの音を鼓膜に震わせながら落ちたそれは、白い紙飛行機だった
飛んできた方向を見ると、何個か後ろの席の真昼君が眩しい笑顔を浮かべながら、シーッと人差し指を口元で立てていた
「え…?」
誰でも知ってるシンプルな折り方で完成させられた紙飛行機を丁寧に解体していく。するとそこに、真昼君の字で書かれた文が一行
『シェアハウスでよければ、紹介するぞ?』
「行きます!!」
感激で緩んだ表情で立ち上がる僕は、クラスの視線を独り占めした。真昼君と御園君だけは頭を抱えて呆れていた
__
「ほ、本当にいいの真昼君」
「ああ、勿論!YOUがよければ、だけどな。丁度空き部屋もあるし…、生活費辺りも気にしなくていいから」
「なにそれ凄い言い話!行く行く、絶対行くよ!」
お昼休み。教室で机をドッキングしあい、シェアハウスの話を続行。ちなみに僕はあの後先生に保健室へと誘われた。普段ガリ勉な僕が授業中に立ち上がったのが解せなかったのだろう
瞳を爛々と輝かせて、真昼君の手を掴んでブンブンと上下に降る
「御園君もそこに?」
「ああ。というか僕の家で建築したシェアハウスだからな。生活費もこっちで免除している。気長に暮らしてくれればいいぞ」
「わあ、有栖院太っ腹あ!!」
持つべきものは友だね!あんな兄貴と比べ物にならないよ!吊兄と離れられるなら勉強に集中できるし、きっと順位も上がるはずだ。本当に申し訳ない。だけど甘えさせてもらう!
とりあえず次吊兄が長期出張に出るまで離れられれば…、それまで是非甘えよう
「あれ、それにしてもYOU…。今日は弁当なんだな、いつも購買なのに」
「ああ、何か…。兄さんの腐れ縁の幼馴染みが作ってくれて。あの人中々オカンだから、大丈夫かなって」
「ほう…、それはよかった。購買まで付き合うのは体力がいるからな」
「待っててくれてもいいのに」
「そ、それは仲間外れみたいで嫌だ」
ふいっ、と照れ臭そうに顔を逸らす御園君。真昼君は微笑ましそうに笑っている
何でも御園君は病弱ツンデレお坊っちゃんなため、真昼君以外の同級生とはまともに喋ったことがないらしく、僕と仲良く友達でいられるのが凄く嬉しいらしい。家族の人達も喜んでるみたいだった
僕としてはこちらこそ仲良くしてもらってる、って感じなのだけれど…
「じゃあ、どんなお弁当なのかなーっと」
上機嫌の僕は鼻歌混じりにお弁当の蓋を開けようと手を伸ばす。真昼君と御園君も気になるようで、覗くように顔を寄せてきた。拝見して、すぐ閉める
ケチャップライスと卵、海苔などでできたかわいらしいくまさん。タコさんウィンナーにウサギの林檎。メルヘンに整えられたおかずたち
「僕マジで今日家出するよ」
弓景さん、僕はもう高校生ですよ
__
そして放課後__、目の前に広がるのは無駄に広く豪華な…まるで豪邸としか見えないシェアハウス
「これで_、吊兄から解放されるっ」
晴天に向かって拳を突き上げるツッコミ気質のガリ勉男子高校生、狼谷YOU
これからの彼の生活はどうなるのか_?
解放されるか、否か
「お前らマジで殴らせろ」
アンサー、前よりも酷くなった
__
【SERVAMP】お前らマジで殴らせろ
なんと日替わり化!よろしくお願い致します!!
__
僕の通う高校は、結構偏差値が高いのだけれども、かなり校則が緩いので殆どが許される
体育の途中で体力切れたからといってマラソンの途中で何処からかイスを引っ張り出したりしても
中等部の後輩がスクールバック代わりに棺桶で登校してきても
留学生の先輩が授業、イベント、朝会…常時天使の羽を背負っていても
その大抵が許されている。思わずこれ本当に学校なのか、と思うレベルなのだが…まあ、よしとしよう
よしとすると言ってもツッコミ気質の僕は、何度もツッコんでしまいそうになるので、その辺りは脳内でとどめる努力をしている
僕の名前は狼谷YOUという。この苗字はあまり好きではない
学年は高等部1年。将来の夢は、教師。そんなこんなで学校生活を殆ど勉強に捧げている、ちょっとだけガリ勉な男子高校生だ
上手くいくはずだった、全てが上手くいくはずだったんだ
今日という日までは__
__
( あ。明日英語の小テストあるんだっけ。復習しておかないと )
自宅の扉の前に立てば、考えるのはいつも勉強のこと。適当にシャワー浴びて、ご飯食べて、復習しないと
そんなことを考えながら、いつも制服の胸ポケットに入れている自宅の鍵を取り出して、鍵穴に差し込んだ。ぐるん、と回転させる。させようとした。だが_
「ぶべらっ!」
まだ開けていないはずの扉が思いっきり自分の顔面に迫ってきた。ガツンッ!と鼻に衝撃が集中して送られてきて、衝動的に鼻を押さえた
え?ちょっと待って、だれ?今僕外にいるよ?え、え。強盗?
頭の中でパニックになりながらその可能性を考えるけど
「あ!YOUちゃん、久しぶりー!」
現実はもっと酷かった
「あ、ああああああ!?」
思わず、家からひょこっと出てきた人物を指差しながら、パニックを叫びで再現する。嘘、嘘だろ。強盗と仲良く平和ボケてた方がマシだった…っ!!
考えて見れば、この人物がこの場にいるのは当然なことである
「はっは!お兄ちゃんに久しぶりに会って悲鳴ってどういうことだい?」
僕、狼谷YOUの実の兄。狼谷吊戯なのだから
__
「う、嘘…何で、お前が」
「家族なんだから当たり前だろう?」
「えっ、でも長期の仕事だって」
「うん、それ終わった」
ケロケローっとした表情で僕の質問に答えていく兄。この軽さも相変わらず変わってない。そう、何一つ変わってないみたいだ
はあー、と深ぁいため息をついて、ちょっと疲れぎみに兄に微笑んだ
「おかえり、吊兄」
「ただいまー、長い間一人にしてごめんね?」
「あ、じゃあ1つだけ頼まれてくれない?ゴミだし頼まれてよ。200円あげるからさ」
「ゴミだし1つで200円…。何か魅力的に見えてきたから行く!」
ありがとう、とだけ言って200円とゴミ袋を渡すと吊兄はスキップしながらゴミ捨て場へと向かう。本当に、相変わらずだなー
そう、本当に……
ガチャッ
『___え?YOUちゃん?オレはまだ外だよ?』
知ったことか。誰が帰ってこいと言った。もう少し長い間一人にしてくれ馬鹿野郎。後せめて70年近く一人にしろ
ごく自然な動作で自宅の中に入り、鍵を閉める。何故かと聞かれると理由は簡単。あのクツペロクズが嫌いだからに決まってる
この間の中間テスト、やっと10位以内に入ったんだ。この順位を落としてたまるか。吊兄がいなかったからこの栄光を手にしたんだよ、ありがとう。帰ってこないで
さあ、これで心置きなく英語の復習ができる。範囲はどれくらいだったけな。あ、その前にサッパリしてこよう
『YOUちゃん?まさかオレが入ってないの気付いてないのかい?困ったなあ…』
リビングに入ると、視界に広がるビールの空き缶。鼻孔に容赦なく滑り込んでくる酒の匂い
「あ、YOUじゃねえか。久しぶりだな」
「上がらせてもらってるぞ」
軽く絶望した
『弓ちゃんと盾ちゃんと、飲んでたのに』
__
「この世は…絶望だ」
「急に何を言い出すんだ貴様は」
「悩みでもあるのか?」
机に体重を全て預けて寄りかかること3分。学校にきて、やっと口を開けた言葉がこれだった
そんな僕に声をかけてくれたのは、友人の城田真昼君と有栖院御園君だった。絶望、絶望だ。今僕を表してる言葉は絶望だ
この調子でいけばの好きな食べ物は?、と聞かれても絶望って答えるかもしれない 。そして嫌いな食べ物は?、と聞かれても絶望と答えるだろう
「……僕、兄さんがいるって言ったでしょ」
「ああ、うん。でも今は長期出張なんだろ?」
「それで一人暮らしライフ万歳、と叫んでいたな」
「それが帰ってきたんだよ」
はあー、とため息を吐く。別に幸せなんて逃げていいぞ、吊兄が帰ってきた瞬間から僕の幸せなんてないんだろ
真昼君と御園君はきょとん、と目を丸くする。大方それだけで?って言いたいんだろうな
「あいつが帰ってきたっていいことなんて何一つないんだよ。僕そのせいで30順位落としたよ」
「随分落としたな貴様」
「お前頭いいのに、集中できないとダメなタイプなのか…」
吊兄が帰ってきてから1ヶ月。今だ僕の成績は下がる一方だ。坂道をトロッコで下ってるみたいだよ
勉強してるときに『ツッコんだら500円勝負しよう』とか言い出すし、3バカと飲み会するとか言ったら、次の日の朝セーラー服で帰ってくるし…。そのたびツッコむから500円取られていった
よく1ヶ月耐えたな、僕の精神力と財布
「あああ…もう駄目だ…。離れたい、あのクズのもとから去りたい…」
頭を抱えてうんうんと唸る。そんな僕を見て二人はきょとん、と目を見合わせていた。そりゃそうだよね、いつもはガリ勉なツッコミ気質だからさ
そして、真昼君が何か言いかけたところで、チャイムが学校全体に響き渡った
「あ、じゃあYOU、またな!」
「授業には集中できるように努めるんだぞ!」
「ありがとう…っ」
二人のほんの少しの優しさも、絶望に満ちた僕の心には深く染み渡った。本当にあの二人は優しいな…、吊兄もあれくらい僕に優しかったらいいのに
ガラリ、と教室の引き戸が開く音がして委員長の号令で一斉に礼をする。そしてかったるい数学の時間が始まった
自力で内容を理解しながら見返してもわかりやすいようにノートを纏めていく。そして先生が背を向け、また黒板に公式を書き殴った
その隙に__、コツ、と
何かが自分の頭に当たる。カサッ、と紙擦れの音を鼓膜に震わせながら落ちたそれは、白い紙飛行機だった
飛んできた方向を見ると、何個か後ろの席の真昼君が眩しい笑顔を浮かべながら、シーッと人差し指を口元で立てていた
「え…?」
誰でも知ってるシンプルな折り方で完成させられた紙飛行機を丁寧に解体していく。するとそこに、真昼君の字で書かれた文が一行
『シェアハウスでよければ、紹介するぞ?』
「行きます!!」
感激で緩んだ表情で立ち上がる僕は、クラスの視線を独り占めした。真昼君と御園君だけは頭を抱えて呆れていた
__
「ほ、本当にいいの真昼君」
「ああ、勿論!YOUがよければ、だけどな。丁度空き部屋もあるし…、生活費辺りも気にしなくていいから」
「なにそれ凄い言い話!行く行く、絶対行くよ!」
お昼休み。教室で机をドッキングしあい、シェアハウスの話を続行。ちなみに僕はあの後先生に保健室へと誘われた。普段ガリ勉な僕が授業中に立ち上がったのが解せなかったのだろう
瞳を爛々と輝かせて、真昼君の手を掴んでブンブンと上下に降る
「御園君もそこに?」
「ああ。というか僕の家で建築したシェアハウスだからな。生活費もこっちで免除している。気長に暮らしてくれればいいぞ」
「わあ、有栖院太っ腹あ!!」
持つべきものは友だね!あんな兄貴と比べ物にならないよ!吊兄と離れられるなら勉強に集中できるし、きっと順位も上がるはずだ。本当に申し訳ない。だけど甘えさせてもらう!
とりあえず次吊兄が長期出張に出るまで離れられれば…、それまで是非甘えよう
「あれ、それにしてもYOU…。今日は弁当なんだな、いつも購買なのに」
「ああ、何か…。兄さんの腐れ縁の幼馴染みが作ってくれて。あの人中々オカンだから、大丈夫かなって」
「ほう…、それはよかった。購買まで付き合うのは体力がいるからな」
「待っててくれてもいいのに」
「そ、それは仲間外れみたいで嫌だ」
ふいっ、と照れ臭そうに顔を逸らす御園君。真昼君は微笑ましそうに笑っている
何でも御園君は病弱ツンデレお坊っちゃんなため、真昼君以外の同級生とはまともに喋ったことがないらしく、僕と仲良く友達でいられるのが凄く嬉しいらしい。家族の人達も喜んでるみたいだった
僕としてはこちらこそ仲良くしてもらってる、って感じなのだけれど…
「じゃあ、どんなお弁当なのかなーっと」
上機嫌の僕は鼻歌混じりにお弁当の蓋を開けようと手を伸ばす。真昼君と御園君も気になるようで、覗くように顔を寄せてきた。拝見して、すぐ閉める
ケチャップライスと卵、海苔などでできたかわいらしいくまさん。タコさんウィンナーにウサギの林檎。メルヘンに整えられたおかずたち
「僕マジで今日家出するよ」
弓景さん、僕はもう高校生ですよ
__
そして放課後__、目の前に広がるのは無駄に広く豪華な…まるで豪邸としか見えないシェアハウス
「これで_、吊兄から解放されるっ」
晴天に向かって拳を突き上げるツッコミ気質のガリ勉男子高校生、狼谷YOU
これからの彼の生活はどうなるのか_?
解放されるか、否か
「お前らマジで殴らせろ」
アンサー、前よりも酷くなった
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【SERVAMP】お前らマジで殴らせろ
なんと日替わり化!よろしくお願い致します!!
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凛(プロフ) - 志吾さんって、本当に面白い作品たくさん書いてますよね……小説化してほしい…!! (2017年2月26日 10時) (レス) id: 2dce2a0e0c (このIDを非表示/違反報告)
四方(プロフ) - 面白すぎでしょ!!!! (2016年9月10日 13時) (レス) id: fd8e0403fb (このIDを非表示/違反報告)
ウラルトゥーゴ・ユナン(プロフ) - ↓それな (2016年1月29日 22時) (レス) id: 6f2b6ac494 (このIDを非表示/違反報告)
蒼巴 - 小説化してほしいが志吾さん他の作品で忙しそうだしそこはグッと我慢する俺氏((← (2015年10月21日 21時) (レス) id: b6c1ba1b5e (このIDを非表示/違反報告)
沖のイオン@喜多方(プロフ) - 志吾さん» 突っ込むのどっちよ? (2015年8月24日 9時) (レス) id: f211c881c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志吾 | 作成日時:2015年8月22日 22時