猫かぶりになった僕の話

僕はお母さんとお父さんと一緒に住んでいます。

とても優しい家族でした。

でも、それは前のことです。

今はとても暴力的になりました。

それは、ひとつの事故から始まりました。

お父さんがレフトに引かれました。

足が複雑骨折になったんです。

お父さんはトラックで荷物を運ぶ仕事をやっていたんですが、

医者にその仕事はもうできないといわれたのです。

お父さんはとても辛かったと思います。

そのせいかお父さんはとても怒りやすくなりました。

ストレスが溜まったんでしょう。

そのストレスをお母さんにぶつけるようになりました。

お母さんに奥の部屋に行ってなさいと言われましたが、

近所にも聞こえるんじゃないかと思うほどの大きな声が聞こえるのです。

お母さんのごめんなさいっていう声とお父さんの怒鳴り声が聞こえてきます。

僕は泣きました。

ひたすら声を殺して。

しばらくするとお父さんだけではなく、

お母さんもストレスが溜まってきました。

そのストレスを僕にぶつけるようになりました。

泣くとお母さんになんであんたが泣くの？と言って叩かれ、

謝っても聞いてくれず言葉の暴力で追い詰められ、

ご飯も作ってくれないときも時々ありました。

死にたいと思ったことも何度かありました。

でも、死ねませんでした。

死にたくない、怖いと思ってしまうのです。

弱いんだなとつくづく思います。

まぁこんな毎日が続くと、

さすがに慣れてくるんですよ。

僕は感情を出さなくなりました。

毎日ニコニコとしているらしいです。

泣いたところを見たことあるって人がいないらしいんですよ。

友達に大丈夫？って言われても、

大丈夫だよって返してしまうんです。

本当は辛いのに…。

悩みを聞いてほしいのに…。

僕は猫かぶりらしいんです。

僕は猫かぶりらしいという噂も聞いたことあるくらいです。

友達もだんだんといなくなったときもありました。

僕は悪くないのに。

皆に僕の何が分かるの？

僕の気持ちなにも知らないくせに！

こんな気持ちが強くなっていきました。

でもやっぱり笑うことしかできない…。

これ以上嫌われたくないから。

でも、いつメンの皆だけは僕のこと嫌いませんでした。

むしろ心配をしてくれるのです。

でも、僕は大丈夫しか言えないのです。

心配をかけたくないんだ。

僕が我慢するだけでいいんだ。

だから、優しくしないで。

でも、友達は、

猫かぶんないでよ。

と言いました。

友達は、僕が家族に暴力されていると分かっていたみたいです。

怒鳴り声が聞こえていたらしいんですよ。

でも、僕は誤魔化しました。

僕は叱られていただけだから大丈夫って。

僕は後悔しました。

今更遅いけど、あの時ちゃんと言えばよかったって思いました。

ひとりで耐えるのは辛いんです。

苦しいんです。

今でも友達に話せていないままです。

暴力もまだ続いています。

もし、僕みたいな体験した人は

僕みたいに嘘つきで卑怯な人にならないでください。

余計なお世話かもしれませんが

幸せになってください。

僕みたいな後悔はしないで。

これだけは言っておきますね。

では、僕の体験話はこれで終わるとしましょうか。

長くなってすみません。

それではさようなら。