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コウノトリのカカシくん
“若者言葉”であふれる現代社会。
黒い煙でおおわれる都市……
あ、やっぱりその話は関係ないや。
すごい問題だけど。
普通は、田舎者が上京してきてなかなか標準語に慣れないけど、頑張って標準語を使おうとするでしょ？
こんな話をするのも、標準語を使おうともせずに、方言爆裂してしまう人がボクのクラスにいるから、
ーーーコウノトリのカカシくんーーー
有名でもない、普通クラスの高校、鳥高校に通うボクは鵑 風車（ホトトギス フウシャ）。
ちょっと変な名前なのが嫌な事もあったが、クラスでは浮いていることもなく、ぼっちでもなく、まぁまぁ馴染んでいる方ではあった。
ここは大都市トキョー。
ちなみに東京とは別物だ。
九州方面の生まれで、両親は博多弁を使っていた。
でも、ボクは時々方言がでてしまうくらいで、 トキョーに来てから結構たつので自然と標準語になっている。
……そんなある日であった。
「明日は転校生くるよ。すごい久しぶりなので幸せなら手を殴りましょう。」
先生の話を真面目に聞く人は少数なので、最後のよく分からないのは、きかなかったことにしようかな。
それにしても、転校生か。仲良くなれるかなぁ
そんなこと考えたりしながら、周りの噂話に聞き耳を立てたりする。
「あー、俺見たよ、ヤバかったよ、髪。金髪だったし。でもめっちゃクネクネで……」
「イケメンかなぁ〜？」
「まつげ長くて、目がキラキラらしいぞ。」
「マッチョ来ないかな」
「九州の方から来たらしいけどさ、風車とおなじじゃん。なかよくなれんじゃね？」
びっくりした。 聞き耳立ててたけど、さっきのは前の席の前野くん。いやぁ、前の前野ってね……あ……ごめんなさい。
待てよ、金髪に博多弁…？
記憶の片隅に……
ポエムと熱血・恋熱部！！
変人で何が悪いと言うのだぁ！ オレは変人だ。
よろしくな！
オレと一緒に汗をかきまくろうじゃないな！ ギットギト！ ヘィ！
ーーーそんな事言われたら。
嗚呼、私はまだ未熟な一つの星……何億もある星から貴方が私を見てくれる日は来るのかしら……
ーーー出会った瞬間そんな事を言われたら……。
貴方はどうしますか？
普通なら引いて逃げて行くかもしれません。
それでも彼らはみんなの気をひこうと日々努力している“つもり”なのです……
変態ポエマー少女、恋野森 里美愛（こいのもり りびあ）と変人熱血男、熱川氏 雷矢（ねつがわし らいあ）の非日常高校生活をギャグたっぷりにご提供いたします！！
「っんあっ！ 輝き輝く熱い汗のぉっ〜〜〜 ンっンっ、 オォレェ達の心ぉぉぉぉ〜 お〜イェイ！ 恋と情熱ぅ〜〜……」
「貴方たち新一年生ですね、この部に入らないと小さき蚊のように叩き潰しますわよ」
「熱ぅ〜い心を〜今天空に捧げよ〜〜ッヘイ！ 恋熱部ぅ〜〜！！」
校内で熱唱する男と、勧誘する女
歌っている男の方は赤毛のハネ毛で、目は細めだ。
お嬢様口調の女は、くるくるにハネた金髪が腰まで伸び、目はぱっちりとしている。
そんな二人組を前に他の生徒たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
「僕忙しいんですぇ！！」
「卓球部にいかなくちゃあ！」
「二人でラブラブしてろ！」
そんなヤジを飛ばされ、女は脳に雷鳴が轟く。
「誰がこのようなデリカシーのかけらも皆無に等しき彼に恋心を抱かなければならないのかしら……」
「なっ……ま、そーだよねぇー……ハハハ……」
明らかにしょぼんとした男は、笑って誤魔化しているようだ。
説明が遅れたが、この男は、熱川氏雷矢(ねつがわし らいや)そして、この女は恋野森 (こいのもり りびあ)
霊感あるぞ！ 化毛乃くん！
うん。
知っていた。
オレ、中二の化毛野だけど。
オレは確かにいつもオバケが見えるとか嘘をついてて、いつかバチが当たるんじゃないかとか。
少しは思ってたんだけどさ。
うん。
まさかねぇ。
「見えてるんだろ……」
本当に見えてしまうとは……
霊感あるぞ！ 化毛乃くん！題字・味官大佐総尾音君
オレ、中二の化毛野だけど。
後ろについている幽霊な
とりあえずキモイ。
この一言では伝えられないほどだがな。
コウユウのはだいたい可愛いえろい女の幽霊がまぁ、イケメン？な、ね？ 少年に憑くんじゃないのかな？ 作者ふざけてんの？ ねぇ？
イケメンな少年の所しかクリアできてないぞ。
コイツなぜか頭に包丁が刺さったサカナ被ってるし、さっきから呪いみたいな声が聞こえるんだよね。
聞こえないふりして過ごしてるけど、家まで憑いてくるし怖いんだけど。
いつもの帰り道だけでも毎日同じ時間に見える沢山の死人現場。
死んだら死んだ時の事を何度も繰りかえすと聞いたことがあったけど、どうやら本当らしい。
見ていて具合が悪くなるよ
特に給食時間中に屋上から落ちてくる女。
アレはもう、時々目が合うと目の下にはでかいクマがあるし、髪の毛は伸びてボサボサで、体のいたるところあざだらけで、ガリガリだし。正直ホネに見える。
妙にリアルだから最初は本当に給食吐き出しそうになった。
オレの学校に"じさつ"した人いたのかと、思い、父に聞くと、静かに答えてくれた。
丁度父の先輩にあたる、当時中三の女子児が、酷いイジメにあっていたらしい。
あんなになるまで追い込まれたのか、と思うとなんとも言えない気分になった。
＊
「なぁサカナ幽霊……お前はどうしてオレに憑くんだよ……」
「……オトウ……ス……ググググ……」
そう聞いてみてもさっきからこんな様子。
苦しみだしてググググ言い出すし、余計キモいし……何なんだろ、お父さん殺すとか？ そんな馬鹿な話あるか。
「んー、幽霊って肉まんたべんのかなー？」
「ググググ……タベ……イ……」
冗談半分で言ってみたのだが、さっき食べたいと言ったのか
もしかしてそのサカナとるとめっちゃ可愛いんじゃねーの？
そんな妄想をして一人でニヤニヤとしたが、隣からキモイ奇声が聞こえて正気にもどる。
「なんなんだよ……ほら！ 肉まん食うんだろ！ 食うっていったろ！？」
オレはヤケになって、サカナ幽霊のサカナの口みたいなところに無理矢理熱い肉まんをねじ込む。
通りすがりの人に不審な目を向けられるがお構いなしだ。
「ふ……ふぎぁぁぁぁがぁぁぁ」
「ぐわっ、」
噴水にしては魚くさすぎた。
肉まんが魚の口から大噴射する。
周りからギャー！ と叫び声が上がったので、オレはビビってもつれる足を無理矢理ほどきながら走った。
次の日の学校ではその話題で持ち切りで、オレはソワソワフワフワしてしょうがなかった。
＊
「サカナ幽霊……一体オレに何の執念があんだよ？ まだ中学生だよ？ 呪い殺さないでね……」
下校中、この質問を何度した。
でも、毎回何言ってんのかさっぱりだ。こいつ、オレの事好きなんじゃねーのかよ！ そうじゃなきゃこんなについてこないだろ！
なんちゃってね……へへへ……はぁ、悲しくなるからやめよう。
なんて返ってくるか、サカナ幽霊を横目を見ると、
「ニ……ニクマ……クイタ……」
魚臭そうな口をガバッと開けてカスカスの声で幽霊が言う。
ーーーーーもしかして、肉まんか！？ 吹いただろそれは！
オレは心の中で叫び、いや、聞き間違いだな。と、一人で納得する。
「オイ……ニクマン……」
駄目だ。やっぱハッキリ聞こえちゃったよ、ニクマンってさぁ。
「そんなバカでかい目で見られても無理だぞ！ 中学生は買い食い駄目だし。部活停止になって先輩に迷惑もかけられねぇもん」
そうだよ、一応中学生だぞ、オレは……。
しかもこんなにつきまといやがって。
うるせぇくせぇのじゃまの三冠取ってやがるし。
そこに、ハゲのおっさんが通り過ぎる。
なぜ、なぜ憑くのがあのハゲのおっさんじゃなかったんだ。
なんでオレなんだよ、こんな事を何度思ったことか。
書き途中
オレは今日からこの魚幽霊成仏作戦をしようと思うぞ。よし、
やっぱり幽霊が憑くのには理由があるはずだ！
まず、こういうのは『仮説を立ててみて、検証する』とかあるもんな。
よーし、オレは天才だ！
仮説一，オレがイケメンだから
仮説ニ，オレが食べそこねた鮭たべてもらたかったのだ。
仮説三，お父さんがイケメンだからオレを通して会いたかった
仮説四，オレの通ってる学校に来たくてイケメンなオレについた
よし、仮説一が有力だぜ
オレは軽く咳をつくと、幽霊に問いかける。ついでにうちに住む地縛霊にも。
「オーレがイケメンだと思う奴、この指とーまれっ！」
……。
なんでだい？ 反応ないんだが。
だめだな、地縛霊め、うようよいる癖に……。
害がない奴らだからなぁ……。
仮説一は保留だな。
仮説ニ
たしか……種類は鮭だったな。
魚幽霊の頭の魚を眺めながらこいつの種類はなんだ……？ と悩む。
全然分かんないので、ここはネットに頼ろう。
「オッケーGuоgle！ 魚種類」
メジャーなものや、よく分からない名前の魚まで、ネットに沢山あって頭が痛くたくなりそうだった。
まてよ……？
こ……この魚……
サバじゃね? お父さん好きだから良く見るしな……
魚幽霊と見比べてみたのだが、やはり、コイツ鯖だ！
でも、それがわかったところでなぁ。
彼女と目が合う。
魚幽霊は……やはり、居ない！
そうだったんだな……
ごめん、お前にあんなこといってて……
お前がオレにつく理由分かった！
ほらゆけ！ 未確認飛行物体彼女
青い青い空のした……
な、なんと、女が男二人に絡まれているではないか！
「や……やめてください……っ！」
「いいやねぇか〜ねぇつあん！」
これは大変だ！ 女は、誰か助けてぇー！と、心の中で叫ぶ。
と、こんな時に助けの手を差し伸べるヒーローがいた！
「やァ！ UFOマンだよ！」
男二人の前に現れた白い全身タイツの胸のところにUFOマンと書かれていて、ベルトをしっかりつけた、腕は筋肉ムキムキの男……
彼はUFOマンらしい。彼が言うのだから間違いない。
ここは日本。だからイギリスではない。
彼は突然日本にやってきて、世に現る悪を倒していった。
彼は自慢のフェイスで男女問わずファンを増やしていった。
なんのために？ 一体誰が？
それを知っているのは……
原作者さまのうすた京介氏だけだ。
「あー暇だなー、どこかで見るも無残な事件でも起きていないかなぁ」
しろい全身スーツをまとった
夢の妖精
今日もしずくの森は平和である。
「うおおぉぉぉぉぉ！ 青春ですばぁぁぁぁぁい！！」
涙の妖精なみだくんは涙を流しながら日課のランニング中だ。
その時。事件が起きた。
「うわきゃーー！」
「う……うわぁぁ！？」
なみだくんの目の前に、うす黄色の花をつけた妖精と衝突。
なみだくんは尻もちを思いっきりついてしまった。
「な！ なんですた……」
「す、すいません！ 大丈夫ですか！？ ど、どうしよ……」
アタフタとしながら涙目になるその可愛い妖精の姿を見て、ドッキューン！ なみだくんの心にエンジェルが矢を射ぬいた。
全く成長がないようである。
昔……お姫様に惚れてずたぼろになっただろう。
まぁ、忘れてしまっているのだろう。
目が完璧にハートになっている。
「い、いやボクは大丈夫ですたい……！ それよか、どうしたとですかー！ お嬢さんっ！」
「え……えっと、実はここに引っ越して来たんですけど、分かんなくなって……歩き回ってたんです……」
「そうだったとですか！ じゃあ、ボクが紹介しますたい！」
“若者言葉”であふれる現代社会。
黒い煙でおおわれる都市……
あ、やっぱりその話は関係ないや。
すごい問題だけど。
普通は、田舎者が上京してきてなかなか標準語に慣れないけど、頑張って標準語を使おうとするでしょ？
こんな話をするのも、標準語を使おうともせずに、方言爆裂してしまう人がボクのクラスにいるから、
ーーーコウノトリのカカシくんーーー
有名でもない、普通クラスの高校、鳥高校に通うボクは鵑 風車（ホトトギス フウシャ）。
ちょっと変な名前なのが嫌な事もあったが、クラスでは浮いていることもなく、ぼっちでもなく、まぁまぁ馴染んでいる方ではあった。
ここは大都市トキョー。
ちなみに東京とは別物だ。
九州方面の生まれで、両親は博多弁を使っていた。
でも、ボクは時々方言がでてしまうくらいで、 トキョーに来てから結構たつので自然と標準語になっている。
……そんなある日であった。
「明日は転校生くるよ。すごい久しぶりなので幸せなら手を殴りましょう。」
先生の話を真面目に聞く人は少数なので、最後のよく分からないのは、きかなかったことにしようかな。
それにしても、転校生か。仲良くなれるかなぁ
そんなこと考えたりしながら、周りの噂話に聞き耳を立てたりする。
「あー、俺見たよ、ヤバかったよ、髪。金髪だったし。でもめっちゃクネクネで……」
「イケメンかなぁ〜？」
「まつげ長くて、目がキラキラらしいぞ。」
「マッチョ来ないかな」
「九州の方から来たらしいけどさ、風車とおなじじゃん。なかよくなれんじゃね？」
びっくりした。 聞き耳立ててたけど、さっきのは前の席の前野くん。いやぁ、前の前野ってね……あ……ごめんなさい。
待てよ、金髪に博多弁…？
記憶の片隅に……
ポエムと熱血・恋熱部！！
変人で何が悪いと言うのだぁ！ オレは変人だ。
よろしくな！
オレと一緒に汗をかきまくろうじゃないな！ ギットギト！ ヘィ！
ーーーそんな事言われたら。
嗚呼、私はまだ未熟な一つの星……何億もある星から貴方が私を見てくれる日は来るのかしら……
ーーー出会った瞬間そんな事を言われたら……。
貴方はどうしますか？
普通なら引いて逃げて行くかもしれません。
それでも彼らはみんなの気をひこうと日々努力している“つもり”なのです……
変態ポエマー少女、恋野森 里美愛（こいのもり りびあ）と変人熱血男、熱川氏 雷矢（ねつがわし らいあ）の非日常高校生活をギャグたっぷりにご提供いたします！！
「っんあっ！ 輝き輝く熱い汗のぉっ〜〜〜 ンっンっ、 オォレェ達の心ぉぉぉぉ〜 お〜イェイ！ 恋と情熱ぅ〜〜……」
「貴方たち新一年生ですね、この部に入らないと小さき蚊のように叩き潰しますわよ」
「熱ぅ〜い心を〜今天空に捧げよ〜〜ッヘイ！ 恋熱部ぅ〜〜！！」
校内で熱唱する男と、勧誘する女
歌っている男の方は赤毛のハネ毛で、目は細めだ。
お嬢様口調の女は、くるくるにハネた金髪が腰まで伸び、目はぱっちりとしている。
そんな二人組を前に他の生徒たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
「僕忙しいんですぇ！！」
「卓球部にいかなくちゃあ！」
「二人でラブラブしてろ！」
そんなヤジを飛ばされ、女は脳に雷鳴が轟く。
「誰がこのようなデリカシーのかけらも皆無に等しき彼に恋心を抱かなければならないのかしら……」
「なっ……ま、そーだよねぇー……ハハハ……」
明らかにしょぼんとした男は、笑って誤魔化しているようだ。
説明が遅れたが、この男は、熱川氏雷矢(ねつがわし らいや)そして、この女は恋野森 (こいのもり りびあ)
霊感あるぞ！ 化毛乃くん！
うん。
知っていた。
オレ、中二の化毛野だけど。
オレは確かにいつもオバケが見えるとか嘘をついてて、いつかバチが当たるんじゃないかとか。
少しは思ってたんだけどさ。
うん。
まさかねぇ。
「見えてるんだろ……」
本当に見えてしまうとは……
霊感あるぞ！ 化毛乃くん！題字・味官大佐総尾音君
オレ、中二の化毛野だけど。
後ろについている幽霊な
とりあえずキモイ。
この一言では伝えられないほどだがな。
コウユウのはだいたい可愛いえろい女の幽霊がまぁ、イケメン？な、ね？ 少年に憑くんじゃないのかな？ 作者ふざけてんの？ ねぇ？
イケメンな少年の所しかクリアできてないぞ。
コイツなぜか頭に包丁が刺さったサカナ被ってるし、さっきから呪いみたいな声が聞こえるんだよね。
聞こえないふりして過ごしてるけど、家まで憑いてくるし怖いんだけど。
いつもの帰り道だけでも毎日同じ時間に見える沢山の死人現場。
死んだら死んだ時の事を何度も繰りかえすと聞いたことがあったけど、どうやら本当らしい。
見ていて具合が悪くなるよ
特に給食時間中に屋上から落ちてくる女。
アレはもう、時々目が合うと目の下にはでかいクマがあるし、髪の毛は伸びてボサボサで、体のいたるところあざだらけで、ガリガリだし。正直ホネに見える。
妙にリアルだから最初は本当に給食吐き出しそうになった。
オレの学校に"じさつ"した人いたのかと、思い、父に聞くと、静かに答えてくれた。
丁度父の先輩にあたる、当時中三の女子児が、酷いイジメにあっていたらしい。
あんなになるまで追い込まれたのか、と思うとなんとも言えない気分になった。
＊
「なぁサカナ幽霊……お前はどうしてオレに憑くんだよ……」
「……オトウ……ス……ググググ……」
そう聞いてみてもさっきからこんな様子。
苦しみだしてググググ言い出すし、余計キモいし……何なんだろ、お父さん殺すとか？ そんな馬鹿な話あるか。
「んー、幽霊って肉まんたべんのかなー？」
「ググググ……タベ……イ……」
冗談半分で言ってみたのだが、さっき食べたいと言ったのか
もしかしてそのサカナとるとめっちゃ可愛いんじゃねーの？
そんな妄想をして一人でニヤニヤとしたが、隣からキモイ奇声が聞こえて正気にもどる。
「なんなんだよ……ほら！ 肉まん食うんだろ！ 食うっていったろ！？」
オレはヤケになって、サカナ幽霊のサカナの口みたいなところに無理矢理熱い肉まんをねじ込む。
通りすがりの人に不審な目を向けられるがお構いなしだ。
「ふ……ふぎぁぁぁぁがぁぁぁ」
「ぐわっ、」
噴水にしては魚くさすぎた。
肉まんが魚の口から大噴射する。
周りからギャー！ と叫び声が上がったので、オレはビビってもつれる足を無理矢理ほどきながら走った。
次の日の学校ではその話題で持ち切りで、オレはソワソワフワフワしてしょうがなかった。
＊
「サカナ幽霊……一体オレに何の執念があんだよ？ まだ中学生だよ？ 呪い殺さないでね……」
下校中、この質問を何度した。
でも、毎回何言ってんのかさっぱりだ。こいつ、オレの事好きなんじゃねーのかよ！ そうじゃなきゃこんなについてこないだろ！
なんちゃってね……へへへ……はぁ、悲しくなるからやめよう。
なんて返ってくるか、サカナ幽霊を横目を見ると、
「ニ……ニクマ……クイタ……」
魚臭そうな口をガバッと開けてカスカスの声で幽霊が言う。
ーーーーーもしかして、肉まんか！？ 吹いただろそれは！
オレは心の中で叫び、いや、聞き間違いだな。と、一人で納得する。
「オイ……ニクマン……」
駄目だ。やっぱハッキリ聞こえちゃったよ、ニクマンってさぁ。
「そんなバカでかい目で見られても無理だぞ！ 中学生は買い食い駄目だし。部活停止になって先輩に迷惑もかけられねぇもん」
そうだよ、一応中学生だぞ、オレは……。
しかもこんなにつきまといやがって。
うるせぇくせぇのじゃまの三冠取ってやがるし。
そこに、ハゲのおっさんが通り過ぎる。
なぜ、なぜ憑くのがあのハゲのおっさんじゃなかったんだ。
なんでオレなんだよ、こんな事を何度思ったことか。
書き途中
オレは今日からこの魚幽霊成仏作戦をしようと思うぞ。よし、
やっぱり幽霊が憑くのには理由があるはずだ！
まず、こういうのは『仮説を立ててみて、検証する』とかあるもんな。
よーし、オレは天才だ！
仮説一，オレがイケメンだから
仮説ニ，オレが食べそこねた鮭たべてもらたかったのだ。
仮説三，お父さんがイケメンだからオレを通して会いたかった
仮説四，オレの通ってる学校に来たくてイケメンなオレについた
よし、仮説一が有力だぜ
オレは軽く咳をつくと、幽霊に問いかける。ついでにうちに住む地縛霊にも。
「オーレがイケメンだと思う奴、この指とーまれっ！」
……。
なんでだい？ 反応ないんだが。
だめだな、地縛霊め、うようよいる癖に……。
害がない奴らだからなぁ……。
仮説一は保留だな。
仮説ニ
たしか……種類は鮭だったな。
魚幽霊の頭の魚を眺めながらこいつの種類はなんだ……？ と悩む。
全然分かんないので、ここはネットに頼ろう。
「オッケーGuоgle！ 魚種類」
メジャーなものや、よく分からない名前の魚まで、ネットに沢山あって頭が痛くたくなりそうだった。
まてよ……？
こ……この魚……
サバじゃね? お父さん好きだから良く見るしな……
魚幽霊と見比べてみたのだが、やはり、コイツ鯖だ！
でも、それがわかったところでなぁ。
彼女と目が合う。
魚幽霊は……やはり、居ない！
そうだったんだな……
ごめん、お前にあんなこといってて……
お前がオレにつく理由分かった！
ほらゆけ！ 未確認飛行物体彼女
青い青い空のした……
な、なんと、女が男二人に絡まれているではないか！
「や……やめてください……っ！」
「いいやねぇか〜ねぇつあん！」
これは大変だ！ 女は、誰か助けてぇー！と、心の中で叫ぶ。
と、こんな時に助けの手を差し伸べるヒーローがいた！
「やァ！ UFOマンだよ！」
男二人の前に現れた白い全身タイツの胸のところにUFOマンと書かれていて、ベルトをしっかりつけた、腕は筋肉ムキムキの男……
彼はUFOマンらしい。彼が言うのだから間違いない。
ここは日本。だからイギリスではない。
彼は突然日本にやってきて、世に現る悪を倒していった。
彼は自慢のフェイスで男女問わずファンを増やしていった。
なんのために？ 一体誰が？
それを知っているのは……
原作者さまのうすた京介氏だけだ。
「あー暇だなー、どこかで見るも無残な事件でも起きていないかなぁ」
しろい全身スーツをまとった
夢の妖精
今日もしずくの森は平和である。
「うおおぉぉぉぉぉ！ 青春ですばぁぁぁぁぁい！！」
涙の妖精なみだくんは涙を流しながら日課のランニング中だ。
その時。事件が起きた。
「うわきゃーー！」
「う……うわぁぁ！？」
なみだくんの目の前に、うす黄色の花をつけた妖精と衝突。
なみだくんは尻もちを思いっきりついてしまった。
「な！ なんですた……」
「す、すいません！ 大丈夫ですか！？ ど、どうしよ……」
アタフタとしながら涙目になるその可愛い妖精の姿を見て、ドッキューン！ なみだくんの心にエンジェルが矢を射ぬいた。
全く成長がないようである。
昔……お姫様に惚れてずたぼろになっただろう。
まぁ、忘れてしまっているのだろう。
目が完璧にハートになっている。
「い、いやボクは大丈夫ですたい……！ それよか、どうしたとですかー！ お嬢さんっ！」
「え……えっと、実はここに引っ越して来たんですけど、分かんなくなって……歩き回ってたんです……」
「そうだったとですか！ じゃあ、ボクが紹介しますたい！」
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作者名：味官大佐総尾音君 | 作成日時：2018年7月18日 18時
