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中原中也が殺された。その言葉だけで頭がいっぱいだった。
しかし、私に構っている暇なんてないとでも言うように会議は進んでいく。
五大幹部の一人が死んだのだ。組織にとっては由々しき事態どころではない。
戦力の損失だけでなく、士気の降化等々、様々な事が起こりうるのだ。
しかも、中也さんを殺したのは探偵社の者だという。
だが、今となっては関係ない。
あの人がいない此処に、私がいる意味は無いのだ。
会議が終わり、私は首領に歩み寄る。
「首領、このあとお話したいことがあります。」
「あぁ、わかったよ。時間は…」
そう言い、時計を見る。しかし、その時計は動いていなかった。
この時計は、中也さんが『太宰がいなくなった記念に』と奮発して買った物。
まるで中也さんに合わせたかの様だ。
「あ、腕時計を付けています。今は五時ですね。」
この腕時計も中也さんが『誕生日プレゼントに』とくれた物___
「じゃあ、夕食後…九時頃に来てくれたまえ。」
涙目の私に気付かない振りをして、首領は去っていった。

夕食後

もうそろそろ約束の九時だ。
和室になっている自室を出て、首領の部屋へと足を動かす。


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作成日時:2019年9月24日 21時

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