【名探偵コナン】もてあそび〜男女ver.〜

15種類の結果パターン

あなたの本日の占い結果です - 2024年5月9日

風見裕也×髪

＿＿＿＿＿

「風見さん、仕事終わりました」
「ああ、ご苦労」

まとめ終えた報告書を風見さんに渡せば、彼は鋭い目つきでざっと目を通す。不備が無い事を確認すれば、彼はそれを机の端へ置いた。

「――あ」
「どうしました？書類にミスでも？」
「いや…聞きたい事があるんだが」

"失礼します"と出かけた言葉は、風見さんが何かを思い出したように声を洩らした事で引っ込めた。どうしたのかと彼を見つめ返せば、彼は思案しながら私の髪に視線を配っていた。

「…少し付き合って欲しい事がある」
「私事(わたくしごと)ですか？」
「仕事だ」

さいですか。なら付き合いますけど。
何か降谷さんに誰かの尾行でも頼まれて、女性の手が必要になったとかだろうか。彼は事務椅子から立ち上がって私の元へ闊歩して歩み寄る。

「お前の好みそうなものでいい。ヘアアクセサリーを選んで欲しいんだ」
「…私の意見を参考にして良いんですか？」
「君だからだ」

一体何に使うのか予想がつかない。もしや降谷さんの任務絡みだろうか。

「うーん…あ、こういうのはどうでしょう？」

私のセンスに任せると言った風見さんに若干不安になるも、最近見かけて"良いな"と思ったヘアアクセをスマホで検索し、彼に見せた。考え込む仕草も束の間、彼は私の髪をじっと観察していた。やがて、彼の大きな手が私の横髪を一房、そっと愛でるようにすくった。

「…風見さん？」
「確かにな…これは似合うだろう」

彼は私の髪に慈しむように視線を落としたまま、レンズ越しの瞳を細めた。いつもはキツい双眸が緩くなる過程をゆっくり見届けると、接近していく彼を意識して彼から顔を逸らした。

「…どうして顔を逸らすんだ」
「少々、出過ぎた感情が出かけまして」
「それは？」
「……黙秘します」

己の胸の鼓動が速まる事を、自覚していた。これが勘違いなら自分でも滑稽だと思える。そうでないとしたら…

(――冗談じゃない)

仕事に不要で不条理な感情は排除せねば。

「では失礼します」
「ああ、ありがとう。――それと悪いが」

想いを押し殺して背を向けようとした途端、彼はわざとらしく声を上げた。何事かと振り返れば、彼は仕事モードとは打って変わって穏やかに口角を少し上げていた。

「今の質問は私事だ」
「…公私混同ですよ」
「すまん」

「今度、君の言っていた髪飾りを贈ろう」

したり顔を見せた彼に、今までのやり取りの意味を察した。

途端に、顔が心地よく熱くなった。

この作品には15種類の結果があります

お気に入り登録で明日違う結果をチェックできます

占いを作る｜感想を書く
他の作品を探す

ブログに結果貼り付け：