Dear My Brother.【ヒプノシスマイク】

22種類の結果パターン

大好きで大切な家族へ - 2024年5月12日

拗らせ十四 × 妹



妹のYOUは、滅茶苦茶可愛い。

可愛くて可愛くて心臓が破裂しそう。


「お兄ちゃん、学校行ってくるね」

制服姿の妹に声をかけられる。今すぐ連写したいのをこらえて聞く。

「YOUちゃん！お弁当は持った？スマホは？帰りは何時っすか？」

「どっちも持ってるよ。夕御飯には帰る」

「本当に？気を付けてね…行ってらっしゃい」

「うん！行ってきまーす」

YOUはそう言って手を振り、僕のもとを離れた。


本当は一秒だって離れたくない。

家の中で、いや、自分の腕の中にずーっと閉じ込めていたいくらい！

でもそんなこと出来ない。妹には妹の生活がある。自分が経験出来なかった"楽しい学校生活"を、可愛い妹も味わえないなんて絶対嫌だから。実際YOUは毎日楽しそうで、キラキラしてる。

だから、まだ捕まえちゃいけない。


そう思って、ずーっと我慢してきた。


でも、その我慢の砦はいとも簡単に崩れてしまった。

他でもない、愛する妹によって。


「お兄ちゃん…、あのね、話があるの」

ある日妹が顔を赤らめながら、自分にそう切り出してきた。

その顔と声色だけで、何を言わんとしているかわかってしまった。

「なに？YOUちゃん」

動揺を悟られないよう努めて、いつも通り微笑んで問えば、帰ってきた答えは案の定、

自分だけの大切な妹に、彼氏が出来たと。


「だめっす」

「…え？」


冷たい声で言ってやれば、予想外の返事だったのかびくりと肩を震わせる。

可愛い、可愛い、可愛い！

「YOUは自分の妹っすよね？どうして自分から離れようとするんすか」

「は、離れるなんて大袈裟な…」

「そんなの許さないっす。YOUは一生、自分だけの女の子なんだから」

自分の低い声で怯えている姿も可愛い。

もっと見ていたいけど…今はその時じゃない。


「――なーんて、冗談すよ！」

「へ？」

わざとあっけらかんと言えば、力の抜けた声を出す妹。

最後の"我慢"をして無垢に笑って見せた。

「でも、ちゃんと今度紹介するんすよ？どこの馬の骨かも知れないヤツに、自分の可愛い妹は渡せないっすから！」

「もー、びっくりした！ふふ、明日連れてくるよ」

微笑むYOUに、己の中の獣が蠢いた。


ああ、かわいいYOU。
離れるなんて、自分が許すはずないのに。

もう我慢出来ない。

優しい兄でいられない。


明日は満月。

自分は、可愛い君を丸飲みにする、狼になってしまう。


ｰ

「リクエストありがとうっす！」

　

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