5種類の結果パターン

どうだったでしょうか？よければ評価、コメなどお願いします！ - 2024年5月5日

今日あなたを壁ドンするのは『坂田銀時』です♪

☆

住宅街に響く轟音。銀ちゃんがバイクの後ろに乗せて、家まで送ってくれる。
ヘルメットを私に被らせて丁寧な運転をする銀ちゃんは、かっこよくて自慢の彼氏、なんだけど。

「YOU。着いたぞ」

家の前に止まったバイクは、私の気分も急降下させた。

「……うん。ありがと」

バイクから降りて、ヘルメットを銀ちゃんに返す。
季節は真冬。日は沈みきって真っ暗だけど……ただいまの時刻、午後6時。私は子供か!?
私達、まだ全然恋人らしい雰囲気になれてないよね!?

「銀ちゃん」
「あー？」

ヘルメットを被り、帰る気満々(に見える)の姿にカチンとくる。

「YOU？」

俯いてしょげる(フリ)私に、銀ちゃんがバイクを降りて近付いてくるのが分かった。
こうなったら『アレ』を試すしかない…！

「あのね」

瞳を潤ませて顔を上げる。上目遣いも忘れない。


「まだ、帰りたくない……」

ピタ、銀ちゃんの動きが止まる。
目を見開いた様子に…我に返った。

「違っ、今のナシ！忘れて！私、帰……」

慌てて否定していると、手首をパシッと掴まれてしまった。

「……人がせっかく我慢してるのに」

銀ちゃんの真っ直ぐな視線の先には、目をぱちぱちさせる私。

「男を煽っておいて、そりゃないんじゃない？YOU」

こんな銀ちゃん、見たことないんですけど……何か、怖い。
ぺろり、舌なめずりをして、色っぽい目で見つめてくる。恥ずかしいのに目が逸らせない。
熱い頬は、この暗闇でも銀ちゃんに丸分かりだろう。

「男を舐めてるとどういう目にあうか、YOUに教えてあげる」
「え」

そう言うと、銀ちゃんは急に距離を縮めて、手首を掴んでいた腕を背後にある塀に押し付けた。
狭いスペースには、思わず身を縮ませた私。

「……どうなっても知らないからな」

混乱中の私に、その体勢のまま銀ちゃんが顔を近付けてくる。

……思わず目を閉じると、唇が重なった。

「ん……む、……っ」
ぬるり、銀ちゃんの舌が唇をこじ開ける。
尖らせた舌先で歯をなぞられて、初めての刺激にぞくぞくする。
もう片方の手は私の腰を撫でて――……って。

私達、ファーストキスだよね!?

「ちょ、……銀ちゃんっ！」

ドン、と銀ちゃんを突き飛ばす。
肩で息をしていると、銀ちゃんが笑みを浮かべて、バイクに跨った。

「……YOUのせいだからな？」
「――〜〜っ!!」
「美味しかったよ、YOU♪じゃあな」

☆

「――……銀ちゃんの、馬鹿」

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