巡るめぐる輪の中に、漂うのはいくつもの未来。さあ今日はどんな未来が見えるのかしら？
ーーー
Hey, do you believe that there is another fate?
If you have two more fates, do you believe?
Do you believe that fate ... ... in reality, many times, thousands?
ーーー
勢いとノリで書いてしまった日替わりです。
メインはドラコとトム・リドル氏です。
悲恋だったり、純愛だったり、友達以上恋人未満だったり、略奪だったり、色々です。
それでは恒例の…
お手に取って頂き、本当にありがとうございます。
5種類の結果パターン
あなたの本日の占い結果です - 2024年4月26日
ドラコ編です。
ーーー
大食らいで有名な彼女は、ドラコにとってたった一人、本音を打ち明けられる女性だ。
六年生の終わり、憔悴しきったドラコは一人っきりのYOUの元にふらりとやってきた。
「わっド、ドラコ？！どうしたの？！」
慌てて駆け寄る彼女は、目の下に大きな隈作ったドラコを支える様にそっと駆け寄った。
だらりとした腕を肩に回し、談話室の大きなソファに寝かせたYOUは、不安げな顔でドラコの手を握った。
「ドラコ…また無茶をしているの？」
「仕方ないんだ、父上がいない以上、母上を支えられるのは僕だけだ。」
「スネイプ先生でもダメなの？」
「ダメだっ！あいつは信用できないっ」
ガバリと体を起こしたドラコに、YOUは悲しげな表情になる。
昔は何を言ってもドラコは聞き入れてくれた、それなのに今ではまるで別人の様に見える。
表情一つでYOUの心を読み取ったのか、がしりと肩を掴んだドラコは、懸命に被りを降った。
「頼むからそんな顔しないでくれ、君が思い悩むことなんて何もないんだ。」
「馬鹿言わないで、ドラコ。」
握っていた手をそっとほおに寄せたYOUは、嗚咽を堪える様に泣き始めた。
なんでYOUが泣くのか、さっぱりわけがわからないドラコは困惑した。
「おっおい、どうしたんだ、YOU、どこか痛むのか？」
「…どこも痛くないわ。」
「じゃあ気持ち悪いのか？」
「それも違うわ。」
「なら、どうして…」
振り乱したプラチナブロンドに以前の様な輝きはない。
憔悴しきったその目からは、やけに輝く灰色の瞳が覗くだけ。
体こそ男らしくなっていても食が細くなっているのか、首も手首もほっそりとしていて、悲痛さしか伝わってこない。
うなだれていた頭を上げたYOUはわからないの？、と涙声で懇願した。
「貴方がそうやって、無茶ばかりするからに決まってるでしょ。
このカッコつけ、馬鹿、ひ弱くて、日和見なくせに、いつもいつも肝心なことばかり、隠すんだから…
隠すならちゃんと隠しなさいよ、ばかぁ…」
服を掴んで声を押し殺す様に泣き始めたYOUに、ドラコはようやく合点がいった。
「たしかに、僕は君には隠し事はできないのかもな…」
「そうよ、分かったら変にカッコつけるのはやめるのね。
泣くのが嫌なら私何度だって泣くわよ。」
開き直りもいいところの彼女に、小さく笑ったドラコはそれも困るな、と囁いてその無防備な唇にキスを落とした。
「…しょっぱいな、」
「………ばか。」
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年4月20日 1時
