愛 と 文 豪 。【文スト】

5種類の結果パターン

今日の文豪は……？ - 2024年5月3日

「YOUさん！ 待って下さい！ 愛してます！ 」

私は、人生初の告白を走り乍ら聞いたのだった。
それは任務で皆が出かけている為、私が書類をまとめていた時のことである。

抑も、真逆彼に告白されるだなんて考えもしなかったし、私は混乱したからか、好き、じゃぁなく愛している、なのかとどうでも良いことを瞬時に考えた。

どうやら、彼はちゃんと本気のようで。
顔を真っ赤に染め乍ら、書類をまとめ、漸く足を止めた私の前に立った。

「YOUさん！ あ、愛してます！！ 好きです！ 」

彼は緊張しているのか、一房だけ長い白色の髪を靡かせ、そのまま躰を硬直させた。

思わず笑みが零れる。

私はつい出来心で、彼の細い腕を引っ張って引き寄せてみた。
すると、細い彼は案外簡単にふらついて、私の胸に飛び込んでくる。

彼の顔は見えないけれども、きっと赤面しているのだろう。
彼は純情だから。

「うわあぁあぁぁああ！！ 済みません！ 」

彼の動揺した声を聞きながらも、私は彼を抱き締めた。

一方で彼は、腕をワタワタと動かして必死に抱擁から逃れようとしている。

ちょっとは、甘えてくれても良いのに。

残念な気持ちを押さえて、私は彼を解放した。
すると、今度は彼からガバッと抱き締められる。

嗚呼、可愛いなあ、なんて思いながら、私は彼を抱き締め返す。


彼の少し強くなった力に酔いながら。

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