【BTS】花降る日々、【日替わり】

15種類の結果パターン

これまでも、これからも。ずっと君といたい。 - 2024年5月14日

家に帰ると出迎えてくれて、「ただいま」わたしがそう言い終わる前に。

彼氏であるジョングクは、わたしの顎を持ち上げ、キスをした。


「ん、っ」

熱い舌が、わたしのを絡められ、歯列をなぞる。
次第にずるずる下がっていく腰をグクくんが支える。

自力で立っていられなくなったわたしをやっと離し。
どちらの唾液か分からないそれで濡れた唇を舌で舐める年下なのにひどく色っぽい彼。



「お帰り」
「もしかして、今日のドラマ見た？」
「うん」

ジョングクくんがやきもちを妬いた時、わたしにしてくる意地悪なキスはもう覚えた。
いつもより荒いのに。それなのにどうしようもなく甘ったるい。

彼はアイドル。わたしは女優で、年下の彼の独占欲は計り知れない。


わたしの出演するお話にそういうシーン、があると演技とは言え彼は嫉妬する。
見なきゃいいのに。と毎回思うし言ってるのに。


それなのに、なぜか。録画したドラマをわたしを胡座をかいた足に座らせ、二人で見始める。これも毎回だ。

シーンが怪しくなってくると、グクくんは態とらしく、「あ、ヌナキスされた」

とか耳元で低く呟いてくる。


「あーあ、俺見てるのにね」
なんて。


「演技でしょ……」
「彼氏の前でほかの男とキスしてる映像流されるのってどんな気分？」

ほんとに。普段はうさぎみたいでかわいいのに。嫉妬した時の彼はこの上なく意地悪だ。


「あーー、やっぱムカつく」
「じゃあやめようよ見るの」
「んー、でも見ときたいじゃん？ 演技でもヌナが俺以外とチューしたり抱かれたりしてるとこ」
「なにそれ……」


「ねぇ」

ジョングクくんが、わたしの胸の下に腕を回す。

テレビの液晶の中ではわたしが押し倒されてる。



「この時、誰のこと考えてこんなかわいい顔してんの？」
「……君」
「ほんとに？ この相手役の人イケメンだけど」
「誰と演技してても頭に思い描いてるの君だよ」


今回もやきもち妬いてくれるのかな。って。

わたしを抱きしめていた手が、わたしの目を塞ぐ。
多分、目の前ではわたしの服が脱がされているシーン。
この後少ししたら場面切り替わって、もちろん事細かな濡れ場なんて放映されない。



「ほんとは相手役の俳優もこんなヌナ見てる奴ら全員。殺してやりたいぐらい」

ジョングクくんの低い低い声。



「ムカつくから。今日めちゃくちゃにしていいよね？」

どうせわたしに拒否権なんてない癖に。



かわいい年下の、独占欲の塊くんに、わたしは頷いた。

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