どんな彼が、お望みですか？【黒バス】

9種類の結果パターン

「ねぇ、選んでよ＿＿＿＿＿＿」 - 2024年5月3日

本日の彼は、赤司征十郎です...

***





「征…」





呼んだ声は音となり、消えた。


しばらく、彼の姿を見ていない。
何日、会えていないんだろう。

指で数えても虚しくなるから、途中でやめてしまった。



『今日も、仕事で帰れない』



約７時間前にもらったメールを見て、溜め息を吐く。


結婚して、一年。
高校の時から付き合って、私が大学を卒業した時にプロポーズされて。

泣く程喜んだのを、覚えている。





「もう、１時だ…」





ラップしておいた夜ご飯。
いつでも食べれるように、お皿に盛り付けて。

毎日のようにそんなことしているけれど。
そうだよね、“帰れない”って言ってるんだから、ご飯なんて食べれる筈ないのに。

馬鹿だね。




結婚して一年目が一番浮気をしやすいんだって。

そんなこと確証もないけれど。
もしかしたらって思えば何故か納得出来た。


私よりも、綺麗な人に惹かれた？
そうだよね、世の中には沢山いるし。

もういいや、考えるだけ無駄…





「…寝よう」





そう呟いて、寝室に向かおうとした時、玄関の方から、音が聞こえて。

泥棒、は有り得ない。
こんな時間に、だとすれば





「…征？」





急いで、玄関に向かった。
やっと会える





「YOU…？」





約一週間ぶりに見た征が、とても愛しくて。
今までの寂しさや不安を全部消して、抱き付いた。





「せ、い……」


「すまない、帰ってこれなくて」


「寂しかった」





こんなの、ガラじゃないって思ったけど、やっぱり寂しいもんは寂しいから。

少しぐらい許してね





「こんな時間まで、僕を待っていてくれたの？」


「…ん、」





ふふ、と笑った征は、ふわりと私を抱き締めて。






「YOUはやっぱり、可愛いね」





なんて、言った。
酔ってる？いや、お酒の匂いはしないし。





「…浮気、してないよね？」


「僕がそんなこと、するとでも？」





優しい声色に、涙が出そうになって
さっきまで考えていたことが相当馬鹿げたことだったと笑った。





「ううん、」





言わないとわからない？
意地悪く笑った後に、首を横に振った私の顎をそっと持ち上げて声を潜めるように囁いた。





「世界で一番、YOUを愛してるよ」





私も、そう伝える前に、塞がれた唇。

久しぶりの征の香りがして、顔が綻んだ。






( 甘い、甘い、愛をもっと… )

＿＿＿＿＿デレデレ






***

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