ら っ き ー す け べ

11種類の結果パターン

太「今日の結果は〜？」 - 2024年5月11日

本日はポートマフィアの黒い幽鬼の彼。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
任務が無事終了し、溜息をつく。

そして死体を温度すら感じさせぬ瞳で見つめている彼に視線を移した。

私は彼＿＿＿太宰治と一緒に一年前にポートマフィアに入ってきた。

太宰は圧倒的頭脳、そして冷徹さで首領直轄部下にまで昇り詰めた。

マフィアに入りたての頃は幼さを残していたけれど、今は人形の様に生気を失っている。


私は彼に心から笑って欲しかった。
彼の明るく歳相応の笑顔が見たい。

そのためにはどうすれば良いのか＿＿＿


悪戯だ。

何故か太宰は相棒の中原中也に悪戯をするときはどこか楽しそうだ。

それに首領が前に太宰君は予想外が好きだと云っていた。

だから私は彼に悪戯を仕掛けて驚かせる。

いつも傍観してる私が急に悪戯をすればそれなりに驚いてくれるだろう。

どのような悪戯にするか、それはあまり下準備の要らないものがいい。

別に面倒だからとかではなく、太宰なら私がコソコソしているのにすぐ気づくから。

ならば、敢えて突拍子のない無計画な悪戯をしてみよう。

そして他所を見ている今がチャンスだ。

私は助走して太宰にタックルした。

＿＿＿いや、しようとした。

見事私は躓いた。

太宰から見れば私が死体の元へ突っ込んでいる間抜けに見えるだろう。何やってんだろ。

地面に衝突することを覚悟した私は諦め半分に笑った。


だが＿＿＿

胴体を支えられている感触がする。

頭上で、

「馬鹿なの」
と冷たい声がした。

そして気づく。

胸に違和感がある。

真逆と思い視線を向けると、嗚呼あるよ包帯だらけの手が。

羞恥心とショックで明日の朝食何にしよう、と現実逃避していると、

むにゅっ

普通に揉んできた。

これは誤解されていると思い、
『太宰、話せば判る。だから＿＿＿』
と云うが、
「話なんて要らない」

姿勢を立て直し、
「今夜、僕の執務室に来て」

そう云う彼の表情は妖美で。

笑顔は見られなかったが、今まで見たことのない表情が見られて嬉しかった。

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