【日替り】色いろ司くん【プロセカ】

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天馬司くんと色々する日替り。
読みにくさはご愛嬌……
おなじみのあのキャラがちょっぴりゲスト出演してるかも？

お話一覧
・だいだい的な
・赤っ恥をかいた
・ブルーな気分です
・よりどりみどりだね
・紫煙と、解毒と、
・潔白を主張します
・無患子は三年磨いても黒い
・桃始笑、昼下がり
・イエローカードで済みますか？

シリアスもほのぼのもあるよ

こんなのも書いてます！
君とセカイでもう一度【天馬司】

9種類の結果パターン

結果がどうであれ、オレは毎日輝いているぞ！ - 2024年4月26日

潔白を主張します＊

「だから本当だってば！」
「しらを切るな、オレは確かにこの目で見たんだぞ！！」

今日は恋人である司くんとデートの日――だったのだが、白昼堂々ずっとこんな調子で喧嘩している。

事の発端は昨日の放課後、わたしが青柳くんと一緒にいるところを司くんが目撃してから。
二人して時間があったからとゲーセンで遊んでいただけなのに、彼は今日待ち合わせ場所で会って早々ふくれっ面で『冬弥のことが好きなのか』なんて聞いてきたのだ。

無論、そんな事実はない。しかしいくら否定しても司くんは信じてくれなくて、今に至るというわけだった。

なぜそう思うのかと問えば、すごく楽しそうにしてたから。
なぜ話しかけに来なかったのかと問うても、すごく楽しそうにしてたから。

一緒に遊んで楽しかったから好きになるって、幼児じゃあるまいし。

「他の男の子と二人でいたってことはまあ謝るけど……司くんもわたしを信じてなさすぎじゃない？」
「それは……！まあ、そうかもしれないが」

歯切れの悪い返事。どう考えても納得していない声音だ。

このままでは折角のデートがディベートになってしまうし、いつまでも不毛な会話を続けるのも疲れてきた。ここは一旦落ち着かせようと思い、わたしは深呼吸してから彼に向き直った。

「司くん」
「なんだ」
「……わたしのこと、信用できない？それとも、不安なの？」
「っ……」

図星を突かれたらしく言葉に詰まる。それを確認して、さらに続けた。

「もしそうなら、ちゃんと言ってほしいな。わたしは司くんの気持ちに寄り添いたいし、不安なら解消したいと思ってる。だから、ね？教えてほしいの」

じっと見つめると、彼はゆっくり瞬きをしてから溜息をついた。それからぽつりと呟く。

「……情けない話だが、冬弥に嫉妬してしまっていた」

やっと聞けた本音は予想通りのものだったが、それでも少しほっとする。同時に嬉しくなって、思わず口元が緩んだ。

「ふふ、司くん可愛い」
「か、可愛いって言うな！オレは真剣に言っているのに」
「ごめんなさい、でも嬉しいんだよ。それだけ司くんがわたしのことを好きでいてくれてるってことなんだから」
　
彼の手を取り自分の頬に当てれば、「う」と短く声を上げて顔を赤くする。それが可愛くて仕方がなかった。

「わたしが好きなのは司くんだけだよ」――なんて、言ってあげてもよかったけど。
　
疑われたのが悔しかったので、あえて言わないでおくことにした。