倒れた私を庇う背中は、抱える腕は、
温かい温もりは、
光、だった。
▫▫▫
自分が苦戦したり、相手が苦戦したり。
そんなとき、どうなるかな、の妄想。
リクエストは募集中。キャラとネタ指定でも構いません。
character
ルフィ ｢落ちた麦わら帽子を拾った｣
ゾロ 「刀で繋がる貸し借り」
ロー 「そのオペ室の中は」
エース 「ずっと残る炎」
サボ ｢繋げたのは炎の意志｣new
増えます。更に増やします。お待ち下さい。
5種類の結果パターン
差した光は、誰のもの？ - 2024年4月26日
エース｢ずっと残る炎｣
｢俺な、海賊王の子供なんだ｡｣
そんな事を聞いたのは、まだエースがティーチを追って出ていく前。
白ひげ海賊団で何とか頑張る私は、多分仲良くしていた。エースは、どこか苦しそうに笑った。
｢親父は何も言わなかった。...生まれてはいけない存在だって言われて来たけどよ｡｣
甲板に並んで座って。初めて聞いた話だった。
...驚いたんだ。知らなかったから。
｢まだ、分からねェんだ｡｣
空虚な、涙が滲んだ言葉。でも彼はいつも通り笑ったんだ。
｢ははっ...悪ィ、YOU｡俺、何でお前に話したんだろうな｡｣
そこから彼は立ち去ろうとした。まるで、風に吹かれて炎が消えてしまうみたいに見えて。
｢私はっ...エースに生きて欲しい｡｣
その腕を掴んで、その顔を見て。笑って見せる。
｢海賊王の息子って、だから死んだらいいなんて有り得ない。エースはエースでしょ？｣
私は、貴方の事を全部理解は出来ないけど。
｢話してくれて、嬉しい。...エースの炎は優しいし温かいからさ｡｣
隣に、いよう？
エースはちょっと目を見開いて。凄く嬉しそうに笑ったんだ。
｢...ありがとな、YOU｡｣
炎は怖いもの。いつか消えちゃうけど。エースは違う。
温もりをくれた。笑顔も、優しさもくれるから。
隣に、いよう。
...でも。それが叶わなくなるなんて、知らなかった。
▫▫▫
エースが、死んだ。海賊王の息子だから。生きていてはいけないから。
親父もいなくなって、私は泣いた。目が溶けそうな位。
｢エースっ...｣
何で、死んだの？炎は焼かれてなくなった。
空っぽで、漸く夕方外に出て。
ふと目を見開いた。目の前に、真っ赤に染まる空。
それは...炎みたい。
『YOU、ありがとな。...隣にいるから』
彼はあの時、手を握ってくれた。大きく優しい、温かい手。
『温かいか？』
｢...エース｡｣
そうだった。エースは、まだ死んでないよ。私が、覚えてる。あの炎も温もりも。
炎は、心で燃え盛ってるんだ。
｢...エース、ありがとう｡｣
愛してくれて、ありがとうってさ。私もその中に入ってたら嬉しいな、なんてね。
ありがとう｡
ずっと隣にいてね。
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作成日時：2020年5月16日 23時
