【文スト】甘い文豪はお好きですか

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今日の甘い文豪は___？ - 2024年5月11日

*


甘い芥川龍之介


あーあ、最悪。とため息をつきながら私は医務室を出た。今回の任務で私はかなりの怪我をしてしまった。こんなにも弱いんだったら芥川先輩に見放されそう......はあああ。


「YOUッ！！」


そんな事考えていると不意に芥川先輩の声がした。あー......凄い鬼の形相だ。絶対怒られると思い目を閉じた矢先、優しく頬に何かが触れた。恐る恐る目を開けると芥川先輩の......手......？


「......芥川先輩......？」


「YOU。怪我は。」


予想外の芥川先輩の優しい声に戸惑いつつも私は芥川先輩に手首を見せた。


「ええっと、手首と足と......腹部です。本当にすみません芥川先輩。」


「......何故謝る。」


と芥川先輩は云うと小首を傾げた。


「え。怒ってないんですか。任務は一応成功したといえど、こんなに......」


「僕(やつがれ)は怒ってなどいない。」


お、怒ってない......怒ってないんだ。芥川先輩に異能でぶっ飛ばされても可笑しくないと思ったのだけれど。


「僕(やつがれ)は怒ってなどいない。YOUが怪我をしたと中原さんに聞いた故、少し心配しただけだ。」


「え。心配！？ 芥川先輩、心配してくださったんですか？」


私がそう云うと先輩は「其れが何だ」と私に問いかけた。冷徹と呼ばれた先輩が......私を心配してくれたのか。私は、特別な気持ちになり思わず笑顔が零れた。


「いえ、先輩が心配してくださった事が少し嬉しくなってしまって......！」


すると芥川先輩は驚いたように目を見開き、次の瞬間私をふわりと抱きしめた。


「ええええあの！ 芥川先輩っ！？ え！！」


あああ芥川先輩に抱きしめられてるってどういった状況なの！？ もう頭が兎に角パニックだ。


「嬉しくなるのも良いが......僕(やつがれ)は心配する。こんなにも多くの怪我をするのはこれっきりにしてほしい。」


「は、はい.......！」


*


「YOU......評価を頼む。」

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