【電.王】誰かが乗ってきます

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ひとりでデンライナーの中にいるときに、誰かが乗ってきます。
誰が乗ってくるかはおたのしみ。
なにが起こるかもおたのしみ。

＊＊＊
星砕です。
はじめての日替わりです。しかも割と甘め……だと思う。
まず良太郎・モモタロス・ウラタロス・キンタロス・リュウタロスの５話分作成しましたが、後々追加するかもしれません。
また、誤字脱字や乱文など目に余る部分もあります。
それでもよろしい方はどうぞ

5種類の結果パターン

扉が開いて　入ってくる - 2024年5月3日

その日、デンライナーに乗ってきたのは＿＿

「おかえり、リュウタロス」
「ただいま！」

デンライナーに乗ってくるやいなや、私に抱きつくリュウタロス。中身はリュウタロスだけど、良太郎の身体を借りているので抱きついてきた衝撃でふらつく。

「……どうしたの？いきなり」
「YOUちゃんに会いたかったの！」

そうしてリュウタロスは、私の首元に顔を埋める。くすぐったいよ、と言ってみたけど、リュウタロスはなにも言わない。
……しばらくしてから、

「YOUちゃん」

リュウタロスは私の名前を呼んだ。

「なに？」
「さっきまで誰かと一緒にいた？」

少しだけ離れると、リュウタロスは私の両手首を掴んで訊ねた。まっすぐに目を向けて、ほんのちょっとだけ、頬を膨らませて。

「あー……さっきモモがいた。コーヒー飲んだらどっか行っちゃったけど」
「ふうん……」

私が答えると、リュウタロスはさっきより強い力で私を抱き締めた。

「え、ちょ、何」
「……モモタロスと一緒にいたんだ」
「そうだけど、なんで？」

今日のリュウタロス、なんか変だよ＿＿そう告げると、リュウタロスは突然改まって、

「……やだ」

と、呟いた。

「モモタロスといたなんて、僕…………やだよ、僕以外のやつと仲良くしないで」

リュウタロスは拗ねたような声を出して、無茶な要求をしてきた。こどものおねだりといえばそれまでなんだけど、良太郎の身体で言われると、緊張せざるを得ない。

「え……と」
「YOUちゃんは僕とだけ仲良くして！」
「そう言われても……」
「答えは聞いてないっ」

そう言うと、リュウタロスは私の耳元で「すき、YOUちゃん、ずっと一緒にいて」そう、呟いた。
その言葉が恥ずかしくて、でも、嬉しくて＿＿私は照れ笑いを浮かべながら、リュウタロスを抱き締め返した。
そして、私も、耳元で。

「私も、だいすきだよ」

顔を真っ赤にしながら、告げた。

……こどもだから、じゃなくて。
こどもでひとくくりにしないで。
私はわかってる。リュウタロスが、やきもち焼きで、甘えん坊で、……私のことが好き、ってこと。
だから私も、「好き」を返す。
それからリュウタロスの顔を見ると、いつもの余裕はなくなっていて＿＿かわりに、私と同じように真っ赤な顔になっていた。