・ ページ15
Aside
国木田さんは太宰さんの首を掴み大きく揺らす。
国木田「相棒は川に流されるわ、行き倒れの小僧は遠慮もなく食いまくるわで俺の予定が今は白紙寸前だ！」
いや、それは何時ものことだろう。
太宰さんはというと体をくねくねとさせながら変な声を出している。
あ、ほうじ茶無くなっちゃった。
私は近くにいた店員さんに声をかけ、温かいほうじ茶を入れてもらった。
うん、美味しい。
そんな私達を呆れた顔で見つめていた敦君がいよいよ声をかけた。
敦「あの、今日のお仕事というのは？」
国木田「あぁ！？」
それに鬼の形相で返した国木田さんをみた敦君は慌てて謝った。
敦「あぁ！御免なさい！余計なことを聞きました！そ、そ、そうですよね！
探偵社の仕事には秘密主義とかありますよね！？」
「ふふ、そんなに謝らないでよ。今のは国木田さんが悪いし」
それに「おい！」と言われたが聞こえなかったふりをして続けた。
「それに、今回の仕事は隠すような物じゃない。君の命にも関わるかもしれないし」
虎探しだ、と国木田さんが言った。
太宰「近頃街を荒らしている人喰い虎だよ。
ま、本当に人を食ったのかは知らないが、倉庫を荒らしたり、畑の作物を荒らしたり、好き放題だ。
最近、この辺りで目撃情報が多くてね」
ガシャアアン！！
隣にいた敦君が大量の茶碗と共に床に倒れる。
敦君は青ざめて、何かに怯えてる様子だった。
敦「僕は之で失礼します……さよ〜なら〜……」
店内を出ようとする敦君
それを逃がすはずもなく、国木田さんは素早く敦君の襟を掴み、軽々と持ち上げた。
国木田「貴様、何か知ってるな？」
敦「無理だ！奴に人が敵うはずない！」
国木田「貴様、人食い虎を知っているのか？」
その問い掛けに敦君は必死になって答える。
敦「彼奴は僕を狙っている……殺されかけたんだ！
この辺りに出たなら早く逃げないと……！」
その瞬間、国木田さんは手を離し、敦君を解放する。
それも束の間、素早く敦君の腕を伸ばし捻りあげ、馬乗りの状態になった。
国木田「小僧、茶漬け代は腕一本か全て話すかだな。」
敦君の腕がミシリと音をあげ敦君が苦痛な声をかける。
「国木田さん、落ち着いて」
私は床に落ちた茶碗を拾いながら声をかけた。
あ、ちょっと欠けてる……謝らないと。
続けて太宰さんも言った。
太宰「そうだよ、君がやると情報収集が尋問になる。
社長が何時も注意しているだろう？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪椿 - 桜花さん» こちらこそコメント有難うございます！更新頑張りますので、之からも楽しみに待っていただけると嬉しいです。 (2021年3月5日 21時) (
レス) id: c09b58169c (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 更新ありがとうございます！ヽ(*´＾｀)ﾉ更新楽しみにしています (2021年3月5日 17時) (レス) id: 387b35d945 (このIDを非表示/違反報告)
くーと。 - う、うれじいでずぅぅぅう！( :д:) (2021年3月2日 23時) (レス) id: 717497968a (このIDを非表示/違反報告)
雪椿 - くーと。さん» 待たせてしまって申し訳ありません……。テスト週間でした……（´・ω・｀）これから更新できる日が増えると思いますのでよろしくお願いします！ (2021年2月27日 22時) (レス) id: c09b58169c (このIDを非表示/違反報告)
くーと。 - やっときたぁぁぁあ！！ (2021年2月27日 16時) (レス) id: 717497968a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
