君とは違う【skt】

13.知られざる ページ14

Aside


さ「A、彼方さんから聞いたで。ちゃんと授業出たんだってなー！」

『ま、まあな』

よかった、あのことはバレてない様子

さ「あ、それと……」


さ「頭がどうしようもなく悪いって聞いたけど、どういう意味？」

『え、あ、いやその……』

救いだったのが、怒ってる様子はなく単純に疑問なだけっぽい

『俺が親から嫌われてるもう1個あって……俺、馬鹿みたいに成績悪くてさ……』

さ「そ、そうなん？俺も結構頭悪いけどどのレベルで？」

『中学の時は120人中大体110位』

さ「……」

『それと、この間まで小児科が読めなかった』

さ「え、[しょうにか]が?」

『[こじか]って読んでた』

さ「……この間っていつ？」

『1か月前とか』

黙りこくってしまった坂田。嘘はついてないからな？


さ「A、今日から勉強会しよ」

『なんで？テスト週間でもないのに』

さ「あと3週間くらいあるけど、今からやらんと間に合わん。いや、今からでも間に合わない」

『そ、そんなに!?』

さ「うん。だから勉強しよう」

『……バイトあるとき以外だったら』

さ「この間言うの忘れてたけどこの学校バイト禁止」

『そうだけどさ、食費とか携帯の料金とか払わなきゃいけないし……黙っててくんない？』

悠の顔色をうかがいながら、必死に懇願する

さ「……Aってさ、」

『ん？』


さ「友達なったら結構面白いんやな」

知らねえよそんなこと。とにかく黙ってもらえそうで良かった

さ「とにかく今日勉強会な。それやるんだったら黙っておくで」

勉強したくねえ……だが、生死に関わることだし受け入れるし

14.どんぐり→←12.忍耐力の勝負

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す