子作りしよっか？【HQ】【短編集】

花巻 貴大 ページ10

花巻「熱はかるぞー。ほら、体温計いれろ」

貴女「ゲッホ……ゴホゴホ……ッ……」


ﾋﾟﾋﾟｯ


花巻「うわ、39.8℃！」

ベッドの上。
具合悪いと思ってたら、
どうやら風邪をひいたらしい。


花巻「あー、おかゆ作ってやるから寝て待ってろ」

貴女「別にだいじょっ……ゲホゴホッッ」

花巻「大丈夫じゃねーっつの！いい子で待ってなさい」

貴女「……はい。」

花巻「よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


部屋を出ていく貴大の広い背中を眺めながら、大人になったなぁと思う。

貴大と出会ったのは高校のとき。
向こうから告白してきたのがキッカケだった。

そのとき貴大は学校で有名なプレイボーイで、
もちろん信用なんてこれっぽっちもなくて
遊びだろう、と断った。

でも、彼はそれから、女子とのそんな関わりを一切やめて
お前のことがただ純粋に好きだ、
とかなんとか毎日告白してきて

｢これが本物の愛、そして、恋……！｣
｢ここで断られたら変態ストーカーとかになりそうw｣
とかって茶化されてたなぁ。

今もたまに変態だけどね。


貴女「っ……にしても……頭痛ひどっ……」


頭ガンガンしてきた。
少し休もう、そう思って瞼を閉じた。
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冷たい風がすうっとあたるような感覚で目が覚める。

貴女「ん……？…え、うわぁああああ？！」


目を開くと、私の寝間着はどうやら脱がされ、
タオルをしぼる貴大がいた。


花巻｢あ、おはよう」

貴女「な、な、な、なんで……え？！」


いつもと変わらない感じで貴大が近づいてくる。


貴女「え……ちょっ、！来ないで！！！
……ｹﾞﾎｯ…た、貴大、サイテー…！」


手で体を隠して、精一杯彼を睨み付けた。


花巻「おいおい、勘違いしてね？
Aが風邪で風呂入れないの可哀想だなーと思って

良心でタオルで体拭いてやったんだぞ？
…あ、ダメだったか…？」


貴女「ダメ、じゃないけど…いや」

花巻「なんで？」

貴女「…貴大…えっちなことするから…」

花巻「あのなぁ……
Aだって汚いのやだろ？大丈夫だから！」


貴女「うーん……わかった」

*********************************

するりするり。
なんだか手つきが怪しくなってきた…？


貴女「んっ……ひ、！た、貴大！もう終わりでいい…」


手が止まる。


花巻「…お前さ、こんなで俺に何もされないと思ってたの？」

貴女「え？」

花巻「ま、風邪なんてうつれば治るだろ」




体が熱いのは、風邪のせい？君のせい？

菅原 孝支→←黒尾 鉄朗

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