私と兄とお友達【USSS】

はちじゅうわっ！ ページ32

坂田「ぁぁぁぁぁぁぁむりぃいいいい…」



風呂場の中でため息のように出た声は、思った以上に響く



前から無意識のうちに考えていたこと



今日の様子を見て、確信に変わった



うらたさんは、Aが好き



お互いそれを探りながらの夕飯



そして、Aがお風呂に行ったあとの会話で確定になった



うらたさんはボソッとずりぃと呟いていて



うらたさんに余裕がないのを感じ取った俺は、そのあとなにも言わなかった



余裕があるように見せたかったから、変な発言しないように



でも、ずるいのはうらたさんのほう



一番仲いい人と好きな人が被るなんて、マンガすぎる



うらたさんのよく読んでる少女漫画でありがちなやつ



しかも強力な敵



坂田「…む…り、じゃない…」



自分の頬を叩いて言い聞かせる



大丈夫。うん。ね。がんばろう。うん



落ち着いて、大人な対応で



…よしっ！



坂田「上がったよーAー！」



「んぐっ！？」



坂田「え、？」



「…は、早いね…てへ」



俺を見てびっくりした後、目をそらしながら誤魔化すA



手元にはうらたさんからもらったマカロンがあって、口もとにチョコクリームがついていた



坂田「ぇぇ…まってぇ…かわいぃぃ…」



「語彙力のないオタクみたいになってるけど大丈夫？」



いちいち行動がツボで、ときめきしかない

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