【歌い手】捨てられない想い２(そらる)

六十四曲 ページ19

『その自信はどこからでてくるんですか。』




まふ「Aちゃんのオリジナル曲を聴いた時からです。」




『オリジナル曲って…動画にあげたのはたった一曲ですよ？』




私が歌い手だった頃
一度だけ、オリジナル曲を作ったことがあった

ファンのみんなには喜んでもらえたけれど特別動画が伸びたわけではない
そんな歌を聴いて、どうしてまふさんは"必ず"なんて言えるんだろう




まふ「今でも、-暁-さんの歌を聴いています
昔から、良く動画にアップをしていないオリジナル曲を歌っていたのも知っています。
それにオリジナル曲を聞いた時から、いずれお願いしようかと思っていたんです。
今日、数年ぶりにあって、チャンスだと、思いました


このチャンスを逃すわけには行かないんです。」



その時


まふ「"立夏ちゃんは僕が今まで出会ってきた女の人の中で一番素敵な歌声を持っている人だと思います！"」




あの日の思い出が蘇ってきた



こんなにも立夏ちゃんを大事にしている
そんなにも立夏ちゃんが大切なんだと




『………すみません。


少し、考えさせてもらっても大丈夫ですか。』




そんな想い、私には一切向かわれてなかったな、と少し笑いそうになる




まふ「いえ、こちらこそ突然ですみませんでした。

また、答えが出たら連絡してください…って、連絡先知りませんでしたよね。」




そんな私の答えにもわかっていたというようにまふさんは笑う



それから連絡先を交換し、まふさんに家まで送ってもらう。そらるさんの家を出てから二時間、ようやく今日が終わりを迎えた。

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