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03 別れは ページ3





「侑、私、東京行くねん。」




卒業式の後、グラウンドの桜の木の下。

卒業証書を丸めてバッドみたいにして、素振りをする侑に声を掛ける。それでも侑は私の顔を見ずに素振りに夢中になっていた。



「そんでな、長期休みもバイト詰めにするつもりやから、多分帰省もせえへんと思う。」



やから、
そこで止めると、ようやく侑の手も止まる。

でも、バッドの先を見つめたままで、何を考えているのか分からない無表情でこう言った。



「別れよう、って?」



その瞬間、風が吹く。砂埃が舞って思わず目を瞑った。次に開けた瞬間には、侑が目の前にいた。

今度は私の顔をしっかりと見て、瞳が赤く見えたのは卒業式で泣いたからだろうか。



「ええよ。別れよ。」



そう言って私の頬を優しく包む。

最後に私の唇に落としたキスは、酷く冷たかった。




そして次の日、
私は兵庫の地を離れたんだ。

04 我儘過ぎますか?→←02 彼女の存在



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まなな(プロフ) - らんまるさん» コメントありがとうございます…!嬉しいです!更新頑張りますね♪( ´▽`) (2019年2月17日 18時) (レス) id: 0ac328c442 (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - これ、好きですわぁ…。更新楽しみに待ってます (2019年2月17日 0時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まなな | 作成日時:2019年2月3日 22時

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