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Aside



「僕も協力します。……お願いです。協力させてください」



まふまふさんが言った言葉に頭が追い付かない。

協力したい…って、病院からの脱走に?


はっきりいって、今までまふまふさんが目の前にいる、ということがどこか現実味がなかった。

だから、今まで話していたのも独白のような感覚だった。

……まさか、こんなことを言われるとは思わずに。



「……まふまふさんが、こんなことをする必要はないですよ」

「必要がある、とかないとかそういう問題じゃないんです。僕が沢島さんに協力したいんです」



…なんとなく、わかってはいた。

実写動画での彼の語彙力はすごい。口喧嘩では絶対にかなわない、というコメントもちらほらと見かける。

でも、私なんかにまふまふさんの手を煩わせるわけにはいかない。



「駄目です。まふまふさんがいちリスナーとプライベートで話しているなんて、炎上騒ぎになりかねませんよ」

「そのことは承知の上です」



どうすればまふまふさんを納得させられるのだろうか。

今のところ、彼が納得する気配は微塵たりともない。



「それに、その体で何ができるんです? 病院を脱出することすらできていないじゃないですか。本気で自分のしたいことをするなら、大人の協力なしには成り立ちませんよ」



……論破、されました。

元からそのことについては、不安に思っていた。

病院を抜け出すことは何とかできたとしても、この身体で自分のやりたいことができるのか、ということについて。

今まで考えないようにしてきたけれど、ここまで見透かされては仕方がない。



「迷惑、かかると思うんですけどいいんですか?」

「もちろんです!」



どうやら、まふまふさんと病院を脱走することになったらしい。

ふと時計を見上げてみれば、もう十時過ぎ。かなり長い間話していたらしい。



「どっちにしろ、今日はできないと思うので病室に帰ります。…計画実行の日は、なるべく早い方がいいですね」



早くしないと死んでしまいますから。という言葉は呑み込んだ。



「明日、来れますか?」

「たぶん無理です。今日脱走したことで、向こうも警戒心を強めたはずなので。…明後日はどうでしょうか?」

「大丈夫です。僕も、その日はまだ入院中なので」



話し合った結果、明後日の午前七時、まふまふさんの病室の前に集合となった。

「下準備、しておきますね」と去り際に聞こえた気がしたのだが、下準備とはなんだろうか。

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千々(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます! (2022年12月5日 9時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです! (2022年11月4日 20時) (レス) @page22 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 藍猫さん» おお!おめでとうございます!!(一年ほったらかしにしてて本当にごめんなさい……) (2022年9月4日 11時) (レス) id: 84f8a35d43 (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - スウッッーーーーー…そういえば10月18日って私の次の日じゃないですか…えまって嬉しい( 〃▽〃) (2021年7月17日 2時) (レス) id: 0f30a0c194 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 飢えているから書けたんですw そう言っていただけるなんて嬉しいです……! 自信につながります1 (2020年6月18日 21時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千々 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/  
作成日時:2020年4月30日 15時

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