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Aside
「Aさんの誕生日はいつ？」
「二月二日です」
そう答えると、まふまふさんは二と二って覚えやすいね、と笑う。
本を開いて、誕生日が二月二日の人の性格を見た。
「えっと、“広い視野と豊かな想像力のある博愛主義者”だって。合ってるかな」
「うーん、自分じゃよくわかりませんね。あ、でもここに書いてある“ずるい”っていうのは合ってます」
「そうかな？ 全然そんな気はしないけど」
「今、まふまふさんとここにいること自体が、他の人にとっては“ずるい”ですよ」
そのまま文を読み進めていく。
あ、次は相性占いだ。
「まふまふさんの誕生日は十月十八日ですよね」
「知っていてくれてるんだ」
「リスナーですもん」
えっと、二月二日と十月十八日の相性は…。
「え、すごい！ 二月二日の人にとって十月十八日の人は“力になってくれる人”なんだって」
「当たってる……」
まふまふさんが読み上げてくれる。
ただの迷信。けれど、こんなところでも繋がっている、と思うと嬉しかった。
「次は、まふまふさんの性格を占ってみましょうか」
「え、僕？」
十月十八日の誕生日の人のページを開く。
そこには“意欲と集中力でアイディアを形に”と書いてあった。
「当たってる……」
「そうかな？」
「だってほら。ここに“生来の芸術的才能が音楽、絵画、演劇を通じて発揮される”って。まふまふさんは音楽で発揮してます」
「あ、でもここは合ってるかも。“怠惰である”…って」
「それ、自分で言っちゃ駄目ですよ」
他にも、自分の性格と誕生日占いの共通点を探したりした。
やっぱり楽しいな。こんなことできる人、近くにはいなかったもんな。
「……っ」
突然、身体が重くなる。
大丈夫、いつものこと。いつものこと、そのはずなのに…。なぜか、動けない。
今日は体調、良かったのに。
……あ、そっか。最期の力を振り絞って“元気なふりをしていた”だけ、だったのか。
…じゃあ、私、死んじゃうの？
ヒュッとのどが鳴る。
怖い。体が動かない。前を見れない。体が震える。
「…Aさん？ どうしたの？ ……大丈夫！？」
まふまふさんが背中をさすってくれる。
(やだ、死にたくない)
なんでだろう、体が震える。怖くてたまらない。
私が死ぬことなんて、決まっていたはずなのに。受け入れた、はずなのに。
(怖い)
薄れる意識の中で、まふまふさんの声がした。
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千々(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます！ (2022年12月5日 9時) (
レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！ (2022年11月4日 20時) (レス) @page22 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 藍猫さん» おお！おめでとうございます！！（一年ほったらかしにしてて本当にごめんなさい……） (2022年9月4日 11時) (レス) id: 84f8a35d43 (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - ｽｳｯｯｰｰｰｰｰ…そういえば10月18日って私の次の日じゃないですか…えまって嬉しい( 〃▽〃) (2021年7月17日 2時) (レス) id: 0f30a0c194 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 飢えているから書けたんですw そう言っていただけるなんて嬉しいです……！ 自信につながります１ (2020年6月18日 21時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2020年4月30日 15時
