無性別な僕は幽霊メンバーだと言われてます。

39話　(urt side.) ページ41

『っ......。』

浦「しみるだろうけど我慢して。」

『...ん...。』


Aちゃんの傷に薬をぬった後、配信までに時間があったからゲームをしつつ日常会話をしていた。


浦｢あ、そういえばAちゃんの行ってる学校のさ？
保健室にいる先生ってどんな感じの人？｣

『えぇ〜...。背は僕より少し高いよ。同じくらいだけど。』

浦｢へ〜？｣

『んで、すごく優しくて面白くて...。
なんかね、“声帯マンション”って呼ばれてる時あるよ。』


え、もう96猫しかないじゃんwww


『あ、イメージでいうと歌い手さんの“96猫”さん！！』

浦｢ﾌﾞﾎｯ｣

『へぁっ？！』

浦｢ご、ごめ...wwww
そっかぁ〜...ww96猫かぁ...www｣

『うん！授業にどうしても行きたくないときとかめっちゃ話きいてくれるよ
愚痴とか変な話とか』

浦｢めっちゃいい先生じゃん｣

『うん！』

浦｢クラスは？どうなの？｣

『んー。』


Aちゃんは曖昧に返事して終わった。

何かあったのだろうか...。


浦｢...Aちゃん？｣

『...。』

浦｢なんかあったの？｣

『なんもないよ。』

浦｢...ほんとに？｣

『うん。』

浦｢相談でもなんでも乗るからね...？｣

『...じゃあ、ひとつだけ...。ひとつだけ、質問いい...？』

浦｢いいよ？｣

『...うらたん...』

浦｢...？！｣


Aちゃんはゲーム機を置くと俺に抱きついてきた。


浦｢Aちゃん...？｣

『僕...生きててもいいよね...？学校...行かなきゃだめかな...』

浦｢...生きてて。死なないで...。俺から離れないで。
学校...辛いなら休めばいいよ。｣

『ほんと...？』

浦｢うん。｣

『ありがと...。』


Aちゃんは“ありがとう”と“ごめん”を泣きながら繰り返し言っていた。


『うらたんは...うらたんは僕のこと...裏切らないで...』

浦｢うん。裏切るわけねえだろ...。｣

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