普段眼鏡をかけている奴が外すとなんか物足りない 二 ページ29
Aは九兵衛に追撃する
が、しかし銀時と対戦していた敏木斎が刀を持ち替えてAに
「!」
銀時はそれに気づいて焦り、すぐさま後ろに倒れて両手を地面につき敏木斎を蹴り上げた。
「ぶっ!」
蹴り飛ばされた敏木斎は九兵衛の顔面に衝突した。
「あ、ごめん銀ちゃん。ありがとう」
Aは何が起こったか全部は理解できていないが、おそらく敏木斎が仕掛けてきたのはわかって銀時に礼を言った。
「いや。お前が無事なら問題ねーよ」
それより、と背中合わせになっている新八を見る。
「新八ぃ、しっかりしやがれ。まさかテメーまでフェミニスト気取ってんじゃねーだろうな」
「うごをを……ホントに女!?力も身のこなしも並の男じゃ敵わないよアレ。まるでAさんみたいな……」
「!」
新八は顔の傷を押さえて焦ったように言う。
彼の最後の言葉を聞いて九兵衛は目を見開き、すぐに表情を戻した。
「嬉しいこと言ってくれるね。でも残念だけど、僕とAじゃ全く違うよ。強さの質は彼女の方が上だ」
九兵衛は顔面にぶつかってきて痛そうに股間を押さえている敏木斎を、足で踏みつけながら言った。
「でも僕は、それでもAを超えてみせる」
「……」
九兵衛がAに刀を向ければ、彼女は真剣な顔つきをしたあと、フッと笑った。
彼女が笑っていて九兵衛は少し驚く。
「何を笑って……」
「ふふ……だって、可愛くて」
「!!」
可愛い、と言われて九兵衛は目を見開いた。
「こ、この状況のどこをどう取ればそうなるんだっ」
戸惑っているのか若干焦った様子で言葉を投げていた。
「んーだって、今まで指導してきた子が必死で私の背中を斬りにこようとしてるのがなんだか微笑ましいというか。それに……九兵衛が頑張ってる姿は格好いいし、可愛いと思っちゃうんだ。私」
「ッ!」
にっこり微笑むAに、九兵衛は胸の奥が締め付けられて唇を噛んで気持ちを押し殺した。
(おいおいコイツ……また
銀時はAを見て呆れていた。
「そ、それは嬉しい評価だな。だが、師の意識を持って弟子に打ち砕かれる覚悟は持っていた方がいい」
九兵衛は何とか気持ちを切り替え仕切り直し、銀時へ視線を移す。
「Aは即戦力だろうし、そちらの男は使えるようだが……新八君。君は完全にお荷物のようだな」
「ッ……」
新八は否定できず黙ってしまった。
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» あけましておめでとうございます!10個目でも見に来てくださって本当に嬉しいです。ありがとうございます! (2023年1月6日 4時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - あけましておめでとうございます。そしてシリーズ数二桁突入おめでとうございます。今年もぜひ、夢主ちゃんとお兄様の活躍と銀魂キャラたちの奮闘を拝見させてください! (2023年1月2日 10時) (レス) id: 503469204d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年1月1日 3時