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仕事を終えた黒社会最恐の二人は、夜の街へと溶け込み、二人で酒を飲む………
ことは出来ないから、ブラッドグレープジュースという、香りも味もワインに近い、勿論ノンアルコールのジュースをちびちびと飲んでいた。
「ナメクジ〜!」
「なんだよ糞太宰。うるせぇな、さっきからナメクジ〜しか言ってねぇけど、何なんだよ鬱陶しいわ」
「うふふふ、聞きたい〜?聞きたいよねぇ、そうだよねぇ」
「あーききたいききたいー」
「私ねぇ、この前Aちゃんとデートしてきたのだよ〜」
「はぁ〜んデートか〜。デート?デートってデートか?あのデート?デート?ええ?」
「そうそう。逢引とも言うよね?」
「マジかよ…何話した?」
「中也と私どっちがいい?って聞いたよ。そしたら彼女、
私だって」
太宰治は悪魔のような笑みを浮かべた。
「嘘だろ…?」
中原中也はまるで地獄にでも落ちたかのように絶望的な表情をつくった。
「なんてね!そこまでは言っていなかったさ。でもこの前の逢引で大きく私の方に傾いたんじゃない?」
「んな訳ねぇだろ〜。」
「じゃあ中也はAちゃんと喋ったことあるのかい?」
「ねぇよ」
「Aちゃんと出かけたことはあるのかい?」
「ねぇよ」
「ということは?」
「絶望的じゃねぇかよ…!!」
中原中也は頭を抱えた
「う〜ん、中也にアドバイスするのは凄く癪だけど、ライバルがいないと面白くないしね〜」
「はぁ?手前のアドバイスなんざ要らねぇよ」
「彼女確かアトラクションに乗ったことないって言ってたかな…遊園地とか年頃の女の子は好きなのだろうけど…、中也は私のアドバイスなんざ要らないのだよね?」
「………そこまで言われちゃあ参考にするしかねぇだろ。」
「ふふ、頑張り給え!少年!」
「誰か少年だもう立派な18だ!」
「嗚呼、そうだ、Aちゃんがこの前の私達の会話を聞いていたらしくてね?」
「はぁ?!」
「ふふふ、中也の気持ち、もう知ってるかもよ?」
「手前に出来ねぇこと、俺がやってやるよ」
「そうかいそうかい…楽しみにしているよ?」
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作者名:あさ x他1人 | 作成日時:2019年12月31日 23時