志麻リスのあの子は志麻さんのストーカー 【志麻】

好き ページ36

坂田さんとある程度話をしてお店を出ようとした時だった。

前の扉からあの人が見えたのは。


「なんで……。」


そう自然と声がでた。

向こうも私に気づいたみたいでお店の扉を開けようとしていた。

私は下を見ながらお店をでた。

坂田さんは［よかったん？］って聞いてくれたけど今はとてもではないけど話す気分じゃない。

私は坂田さんに［もういいんです］と言い駅に向かって歩き始めた。


「坂田さん、私この先どうしたらいいんですか？」

「そんなこと言われてもな……。Aちゃんがまーしぃのこと大好きなんは分かるけどそれを人に聞いたらあかんのちゃう？自分が最後まで責任もたなあかんのちゃう？」

「あ、別にきついこと言って泣かせようと思ってるんちゃうで！僕はAちゃんのことを思って言ってるんやからな。誰かにガチ恋するのはええけど迷惑かけるのは違うと思うで。」

「まーしぃも誰かに好かれることは嫌じゃないと思うからAちゃんがまーしぃのこと好きなるのはAちゃんの勝手やと思う。でも今までまーしぃにべったりやったのにいきなり距離置かれたらまーしぃも悲しんちゃうかな？」

「まぁ、わからんけどね。ってあれ？泣いてる!?え、待って、え、僕が泣かせたん!?」

「えーっとこういう時は、はい！」

「僕まーしぃじゃないからドキドキなんかせんやろうけど今はこれが一番やから許してや。」

「なぁ、いい加減泣きやんでや。僕が泣かせたみたいになってるし。」

「Aちゃん、俺じゃあかんの？」

「え？」

「坂田？何してんの？」


志麻さん!?

なんでここに。


「ええとこやったのになぁ……。」


そう坂田さんが呟いたような気がした。

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