頼れる先輩は。【センラ】

先輩。-25- ページ26

ある日、私がいつも通り学校につくと、上履きがなくなっていた。



あぁ、もしかしていじめられてる。と思った。
でも、まだ確信がないから様子を見てようと思っていた。



別の日には、体操着が切られていた。



これは私に対するいじめだった。
正直、やめて欲しかった。
耐えていたけど辛い。



私は坂田先輩に相談した。



『坂田先輩、相談があるんですけど...』



「おう、何やー？」



『私、いじめられてるんです...』



言葉に出した瞬間、涙が零れあげてきた。
声に出すってこんなにも辛いことなんだ。



「そっか、なんでAがいじめられてるんやろな。」



『わ、わからないです...誰がしたかもわからないし...』



「そっか、辛いよな。ほら、おいで。」



『え。』



「泣くのには誰かの胸が必要やろ。」



この時、私は坂田先輩の所に行かなければよかったんだと思う。
そうすれば、坂田先輩にも被害は及ばなかったと思う。



坂田先輩の胸で泣いた次の日、下駄箱には1通の手紙があった。



【私の坂田先輩に近づかないで。】



それだけが書かれていた。

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