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輝夜は裏梅と共に柴刈りをしていた。


家の周りは自然豊かで、良い柴が手に入る。


輝夜の視界に兎が一羽横切った。


何を思ったのか、輝夜はその兎を追った。


追いかけられていると感じとった兎は逃げる。




「ま、待って!」




その声を聞いて兎は足を止めた。


そして振り返った。




「えぇ?もしかして追放された姫さま?」

「やっぱり……。あなた月兎なのね。こんな所で一人、何してるの?」

「一人旅さ!あぁ、一羽旅のほうがいいか」




兎は立ち上がり、にこやかにそう言う。


久しぶりに同胞と話し、輝夜は嬉しそうだった。


月兎は地球と月を自由に行き来出来るのだ。




「にしても、こんなところに姫さまがいるなんて。今、月は権力争いが凄いんですよ〜」

「そう」




輝夜にとってそんなことどうでも良かった。


自分は罪人で永久追放された身だったから。


はっきり言って月が滅びようがどうでも良い。


そんな時、兎の耳がピンと立った。




「姫さま逃げた方が良いかも……。嫌な気配がする」

「え?」




兎の勘は当たっていた。


木々の間から、数体の怪物がこちらを見ていた。


輝夜はいつの間にか一人になっていた。


兎はさっさと逃げてしまったのだ。


輝夜は化け物を前にして絶望した。


しかし、彼女は不老不死。死なない。


しかし、痛みが無いわけではない。


彼女は勿論逃げた。


こんな怪物を倒す算段など無かったから。


“まだ”人のほうが良かったのだろう。


彼女は必死に逃げた。


攻撃されて、腕から血が滴っても。


ついには足を傷つけられる。


走れなくなった。


不老不死と言っても、回復するのには人間ほどの時間がかかる。


ただ、死なないだけで。




(あぁ、いつ…私は解放されるかな……)




怪物の手が彼女へと伸びる。


輝夜は覚悟を決め、目を強く瞑った。


しかし待てど痛みは来ない。


恐る恐る目を開けると、そこには四つ目、四本腕の巨漢が立っていた。


宿儺だ。


しかし、彼女はこの姿の宿儺を知らない。

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ミルクティー - 面白い!早く、新しい更新来ないかな〜 (3月31日 16時) (レス) @page21 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - 新作キターーーー! 嬉しい〜! (3月24日 15時) (レス) @page5 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:妃夏 | 作成日時:2024年3月24日 13時

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