なんかちいさくて可愛い(?)呪いの王 ページ33
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好奇心というものには昔から敵わない。
不老不死の薬に手を出したのだってそうだ。
未だに彼は困惑を隠せないらしい。
とりあえず、この男と虎杖を分離させるか。
両面宿儺の魂が入る器はなんでも良いだろう。
ペットなのだから。
……まぁ、一応彼の記憶を見て参考にしておくか。
「おっと……」
意識を失ったままなので虎杖が重力に負けて崩れる。
なんとか片手で受け止める。
危ない危ない。
頭を打たせるところだった。
私はそっとその場に横にさせる…と同時に器が完成したようだ。
器に両面宿儺の魂を入れる。
「……」
目がキョロキョロと動く。
私は彼を手のひらに乗せる。
ふわふわとした感覚。
月兎たちのために似たようなものを何度か作ったことがある。
地球ではぬいぐるみと言うらしい。
……人形で良くないか?
「どうだ、新しい器は」
「……最悪だ。なんだこの愛らしい姿は…屈辱だ……」
「そうか?良いではないか、愛らしいのも。月兎たちはこういうのを好むのだぞ?」
「兎などと一緒にするな!」
無口なのだと思ったが、意外とお喋りさんのようだ。
なんか文句を凄い言われている気がするが気にしないでおこう。
「生きてるだけありがたいと思え。ま、力は封印してるから使えないがな」
「……」
「さてと」
私は小さくなった彼を懐にしまう。
殺すとか言って生かしてしまったのだからな。
何を言われるか分かりやしない。
彼の気配等は消したからバレるわけはないだろうが……バレたらバレたか。
その時はその人間を消せば良い。
……地球人が死のうが生きようが、私にはどうでも良いからな。
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ミルクティー - 面白い!早く、新しい更新来ないかな〜 (3月31日 16時) (レス) @page21 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - 新作キターーーー! 嬉しい〜! (3月24日 15時) (レス) @page5 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妃夏 | 作成日時:2024年3月24日 13時