【呪術廻戦】月姫 (ページ3)

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宿儺と話していると、彼が博識であることが分かった。

他の男のように変に自慢するわけでもなく、自分のために話してくれているのだと輝夜は理解した。

彼のいる時間が心地良かった。

もう、輝夜の心は宿儺へと動いていた。

それからの展開は早かった。

輝夜は帝や貴族からの求婚を全て断り、宿儺に自ら告白したのだった。

正直彼女は不安だった。

好いてくれているとは言っても、自身は所詮村長の義娘。

平民に等しい自分が彼の家族に受け入れられるかどうか。

そもそも、彼が自分を選んでくれるのか。

だが、そんな心配は必要なかった。

宿儺は彼女の気持ちを受け入れたのであった。

輝夜は幸せの絶頂であった。

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その日、村は焼けた。

住民は皆無惨に死に、“輝夜”だけが生き残った。

犯人は帝からの手下であった。

自分の求婚を断った輝夜への腹いせだ。

輝夜は血だらけの帝の手下を横目に村の外へと向かった。

「輝夜！」

「……宿儺様」

燃え上がる炎を背に、輝夜は宿儺と向き合う。

パチパチと燃える音だけしか聞こえない。

輝夜は何も話さなかった。

ただそこにあるのは、深い孤独だけ。