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さようなら、と言って教室を出ていく生徒達。
やっと終わった、１日が。
彼方「はー…雨、止まないな。」
昇降口で立っていると、真冬より一足先に来たのか、さり気なく話しかけてきた。
A『…そうだね。』
一言、そう答えると彼方はからかう様に尋ねてきた。
彼方「あれ、ちょっと昔のAだったら話しかけないでとか言ってたのに。」
A『…五月蠅い。』
確かに、そうだ。絶対そう答えていただろう。
だが今は違う。凄い進展だと思う。
彼方「俺達が真剣にAに向き合うようになってから、少しAも意識してる？
それともソウイウ事して、意識してる？」
にやっとした笑顔がムカついて、隣にいる彼方を肘で殴る。
それから少しの沈黙が出来る中、雨音だけは静かに鳴り響く。
A『……彼方、あのね、』
彼方「……ん？」
最初に口を切ったのはAで、ポツリと呟く。
A『私、雨の降った後が好きなの。』
彼方「…ふーん。
…俺じゃなくて？」
A『…五月蠅い。』
ごめんごめんと心に篭っていない謝りを見せ、話の続きを聞く。
A『…雨が上がった後の静けさだったり、匂いだったり、なんか落ち着く。』
彼方「…へぇ…落ち着くか…。」
彼方は何やら考える様に手に顎をやる。
「良いね、それ。」
顔を綻ばせ、静かに横を向き視線を交わす。
…だが急に顔が一変し、真剣な顔つきになった。
彼方「…ねぇ、A、俺もそういう存在になれない？」
A『…え？』
彼方「その雨上がりみたいに、俺が隣に居て落ち着けるって思えない？
俺じゃ、無理？」
A『え、いや…』
"後悔させるつもりは無いし、そういう事したあとも必ず幸せにしてく自信がある。
だから、俺にしろよ。"
確かこんな告白も言われ事があった。
その時は少し受け入れてしまいそうになっていて、後から危なかったなんて思った。
A『(……どうしよう。)』
…私はこいつが嫌いな筈だ、勿論真冬も。受け入れる訳が無い。無いのだ。
無い、のに…。
A『(…私変だ。)』
その場で黙りこくってしまって何も言えない。
「無理でしょ。」
この一言で終わる筈だ。
だがそれすらも言えない。
口をする事に躊躇していると、更に彼方は追い込んだ。
彼方「……俺はAが好き。」
A『…っ』
.
彼方「…ねぇ、そろそろ答えてよ。」
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いるよ - 関係ないはずなのに、AftertheRainと繋がってる細かさが、とても好きでした。この作品が私は好きです。素晴らしい完結をありがとうございました！ (2022年12月8日 21時) (
レス) id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹一華。(プロフ) - あっっ、そらるさんver.……。 (2021年1月20日 16時) (レス) id: 463bf9fb63 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 申請はしました！ひなのという者です (2020年8月6日 11時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 申請はしました！ひなのという者です (2020年8月6日 11時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 凄く面白かったです！あの、恋乱やってますか？やっていたら姫友＆くのいち仲間になって欲しいです！ (2020年8月6日 10時) (レス) id: 2e2545cf28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：non x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/ryou/
作成日時：2017年11月25日 21時
