雫が七粒 ページ9
「中原、お腹が空いた。奢って。」
暫く、中原が頭を撫でても何も言わず、黙ってされるがままにしていた凛が突然そう言い、中原は自身の腕時計を見た。
「まあ、良いぜ。何が食べたいんだ?」
「抹茶パフェ。」
「それはデザートだ。」
「きんつば。」
「それ和菓子な。」
「、、、杏仁豆腐。」
「手前はデザートしか頭に無いのか?」
「うん。」←←←
凛が中原の質問に頷くと中原は溜め息を溢し、凛の腕を掴み引っ張った。
「もういい。俺の行き付けの店にいく。」
「抹茶パフェある?」
「あるんじゃねえのか?」
「なら行く。」
「抹茶パフェ好きなのか?」
「抹茶のスイーツが好き。あと和菓子。」
「成る程な。」
そう言って会話する二人は、結構楽しそうであった。
ーーーーー
場所変わり探偵社では、お昼休憩をとる為、【うずまき】でお茶をしていた。
そしてAは先程の凛の様子に違和感を持ち、ゲンドウポーズをし凛の事をて考えていた。
「Aちゃん。どうかしたのかい?」
太宰がそれを心配したのかAに訪ねるが、Aは聞こえていないようで、体勢を崩さず、険しい顔をしていた。
それが面白くないのかちょっかいを出そうとした太宰が国木田によって成敗され、早めに探偵社に引き摺られて行った。
「あの子のこと。気になるの?」
乱歩がAの席の前に座り、Aをじっと見た。
それにAはコクリと頷いた。
「なら考え続ける事だね。ヒントなら、其処らじゅうに転がってる。」
それだけ言って乱歩はカウンター席に移り、パフェを頼んだ。
Aは動かず、ただじっと考えていた。
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