雫が二十二粒 ページ24
Aside
暗い
此処はとても暗くて怖い
誰かが泣いている声が聞こえた
声のする方に向くと
"五歳の頃の私がいた"
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」
五歳の頃の私の前にいる女性に向かって、必死で謝っている。
「うるさい!!あんたのせいで、、、あんたのせいで私の人生目茶苦茶よ!!!」
叫び声にも似た声で、私を蹴るあの人は、
____私のお母さんだ
ああ、これは、過去の記憶か。
あの子と出会う前、私は一人ボッチだった
だーれも私の味方なんていない。
私は、一人ボッチ。
いつも服で隠れる場所は痣や傷だらけ。
みんなは私の事を見て笑う
嗤う
ワラウ
小学生になって、私は初めて友達という子が出来た
その友達が、あの子だった。
あの子も、私と同じような環境で育っていた。
だからあの子も、服に隠れる場所は痣や傷だらけ。
彼女が初めて私の服の下を見たとき、こう言った
「お揃いだね。」
って、あの子は自分の傷を見せて微笑んだ
他の子達みたいに嘲笑うんじゃなく、微笑んだのだ。
そしてあの子は私にこう言った
「この糞みたいな世界を生きていこう。
私達はお前らなんかに屈しないって証明してやろう。」
その時の彼女は、とても眩しく見えた。
とても、逞しく思えた。
私と同い年とは思えないぐらい
そして私達は約束をした。
初めての約束を
私はどんな時でも、貴女の側にいるという約束を
その日から、とても毎日が楽しく思えた。
綺麗な夕日が見れるところに連れてってくれた
面白い話を沢山聞かせてくれた
文ストを教えてくれた
あの子がいるだけで良い
他には何もいらないと思えるほどに
、
でも、高校生になって私達への暴力は酷くなっていった。
学校からも虐められ、あの子とは別々のクラス
、、、プツン
何かが私の中で切れた音がした
御免ね、××××
私、この世界を生きていくって約束したけど
もう、無理だよっ、、、、
学校の中でも一番高い場所に登った
ここから落ちたら、私は死ねるのだろうか?
「A!!!!!」
急いで来たのだろう
彼女は髪と服が乱れ、息を切らしていた
「御免ね、約束、破っちゃって。」
「お願いA、今すぐそこから此方に来て!!」
___御免ね___
そう言って私は、空中に身を投げ出した。
46人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狼狐(プロフ) - 必殺!一気読み!!▼狼狐は一気読みを繰り出した▼ ←マジです。1時間で読み終えました(遅)感動し過ぎで泣きました。最初悪女に成り切れない悪女ってどゆこと?って思ってましたがこーゆーこととは・・・・!納得です★あぁ、続きが見てぇ・・・ (2022年2月12日 17時) (レス) id: 563f93d61f (このIDを非表示/違反報告)
つくも(プロフ) - 感動のあまり、涙が……泣けました。コレってアニメ化しないんですか?(冗談です)続編が見たいです。あ、でも、コレで終わりってなるのも味的に良いかも……うあ、でも…………見たい!見たいです!!! (2021年7月3日 15時) (レス) id: 3b5cd0d846 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 味付けのりぃさん» そう言って下さり有り難うございます! (2019年8月9日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
味付けのりぃ - あああぁぁぁ…まじで涙出たぁぁぁぁ…いい話すぎる(?)この作品を作ってくれてありがとうございます…!こんなん泣くしかねーわ(( (2019年8月9日 1時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 557*ココナさん» この作品を読んで下さり有り難うございました!! (2019年7月29日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ