雫が十四粒 ページ16
凛side
その牢屋に入ってから違和感を感じ、周りを見渡す。
「何か此処広くね?」
「そりゃここ、地下牢の中でも珍しい"終焉の間"だしな。」
「何その恐しい名前は。」
「因みに此所が広いのは此処に入れられる奴は全員一番残虐な殺され方をするからせめて最後は少しでも良い思いをさせてやろうっていう事だそうだ。」
「何その微妙な優しさ。てかということは私その一番残虐な殺され方で殺されんの?え、嫌だな。私、今のところはまだ生きたいと思ってんだけど。」
「手前は例外に決まってんだろ。」
バカかというような目で見るな。
誰だってそんな話聞かされたら怖くなるわ普通。
「てかお汁粉冷めるぞ。」
「今すぐに食べます。」
何処からともなく湯気をたたせるお汁粉が出てきた。
おお、魔法か?
「あ、ラッキー。餅沢山入ってる。」
「太るぞ。」
「うるせぇ、黙れやお汁粉用意した張本人。」
「そこは突っ込むな。」
餅は旨いんだよ。
なんにでも合うんだぞ?
餅なめるなよ。
、、、、もうそろそろか。
「手前、、、なんだその痣は。さっきまでは無かっただろ!」
突然の私の身体の変化に直ぐに気付く彼は流石としか言えない。
「中也、もうすぐで明日になる。だから明日はこの付近を誰にも地下寄せるな。
明後日になるまで、絶対に誰も近付けるな。いいな?」
この痣は"呪い"が私の身体を乗っ取る合図。
正直言って今も意識が何かに引っ張られて自我を持つのが辛い。
、、、後持って数分、か。
突然の事過ぎて目を見開いて茫然としている中也に真剣な目で見た。
「中也、今すぐに此処から離れろ。」
___じゃないと、お前を殺しそうになるんだ。
今の私は、彼にはどう写っているのだろうか?
醜い怪物にでも見えるのだろうか?
いや、彼はそんな奴じゃないか。
中也は少し俯いて、直ぐに牢屋から出た。
「中也。明後日になったら、ご飯持って来てくれ。お腹すいてるだろうし。」
中也は一言此方を見ずに分かったと言って、此処から離れて行った。
.
.
さて、悪夢の始まりだ。
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狼狐(プロフ) - 必殺!一気読み!!▼狼狐は一気読みを繰り出した▼ ←マジです。1時間で読み終えました(遅)感動し過ぎで泣きました。最初悪女に成り切れない悪女ってどゆこと?って思ってましたがこーゆーこととは・・・・!納得です★あぁ、続きが見てぇ・・・ (2022年2月12日 17時) (レス) id: 563f93d61f (このIDを非表示/違反報告)
つくも(プロフ) - 感動のあまり、涙が……泣けました。コレってアニメ化しないんですか?(冗談です)続編が見たいです。あ、でも、コレで終わりってなるのも味的に良いかも……うあ、でも…………見たい!見たいです!!! (2021年7月3日 15時) (レス) id: 3b5cd0d846 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 味付けのりぃさん» そう言って下さり有り難うございます! (2019年8月9日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
味付けのりぃ - あああぁぁぁ…まじで涙出たぁぁぁぁ…いい話すぎる(?)この作品を作ってくれてありがとうございます…!こんなん泣くしかねーわ(( (2019年8月9日 1時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 557*ココナさん» この作品を読んで下さり有り難うございました!! (2019年7月29日 13時) (レス) id: 4f3f949d42 (このIDを非表示/違反報告)
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