仕事_25 ページ8
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『ただいま』
「「！！！」」
Aはちょうど門の前を通りかかった秋田と五虎退に声をかける。
すると、収穫したのであろう野菜の入った籠をドサッと落とし、二人同時にぽろぽろと大粒の涙を流しだした。
『え、あっ、え』
一期「ご、五虎退、秋田、どうしたんだい」
五虎退「…うぅ……よかった､です……」
秋田「Aさまぁ…！…おかえりなさいっ…！」
『…原因は私のようだな』
三日月「ほれ、そう泣くでない。Aは無事に帰ったと皆にも伝えてくれぬか」
一「二人とも、行けるかい？」
「「は、はいっ！！」」
Aは目にも止まらぬ速さで駆けていった二人と、置き去りとなった野菜達を交互に見る。
三「……何故泣いてしまったのだろうなあ」
『きっと今日の夕餉にピーマンが出るからだ。ほら、あの籠から緑色の忌々しい物体が』←
一「それだけは違うと断言できます」←
ちなみにA自身もピーマンは苦手なのであった。
＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
in 大広間
乱「ほんと、よかった……！」
加州「皆、Aがもう二度と帰ってこないんじゃないかって心配してたんだよ」
思わぬ告白に、Aは目を丸くする。
『なぜ……？』
歌仙「政府がこの本丸の審神者を変えてしまうんじゃないかってね」
大和守「ほら、呼び出しが唐突だったでしょ？その内容もあやふやだったし」
秋田「A様は、霊力も強いです」
五虎退「だ、だから、別の本丸に連れていかれてしまうんじゃないかって…」
そう言う秋田と五虎退は目が真っ赤だ。
よほど不安だったのだろう。
Aは安心させるように微笑む。
『私がここを異動することはないから大丈夫だ。心配かけて悪かった』
それを聞いてようやく、一同はほっと息をついた。
薬研「ん？じゃあなんで政府に呼ばれたんだ」
『ああ、見習いをここに置いても良いかと聞かれた』
“見習い”という言葉に、皆ひくりと息を呑む。
鶴丸「……なんて答えたんだ？」
『構わない、と』
それを聞いて鶴丸はそうか、と呟き目をそらした。
他の者も居心地悪そうにうつむく。
『どうした……？
！！……まさか、嫌な思い出があるのか？』
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作者名：葛の葉 | 作成日時：2018年5月17日 0時
